正視(せいし)恐怖症は、視線恐怖症の4種類のなかでも定義があいまいな病気です。
そのため「自分が正視恐怖症なのかイマイチわからない」という人は多いかと思います。

そこで、正視恐怖症度がわかる診断テストを作ってみました。
わたしのこれまでの経験(正視恐怖症は大学生のころ発症)をもとに、正視恐怖症のおもな症状(特徴・癖)を13項目まとめています。

正視恐怖症とは

目を合わせられない

まずは、正視恐怖症とはどういう意味の病気なのかについて説明してみます。
あくまでわたし個人の見解です。

正視恐怖症とは、人の目や顔を見るのがこわいと感じる病気です。
「正視」という言葉からもわかるとおり、相手の目をまっすぐ見られません。
逆に目線を相手の顔から外さまいと意識しすぎるあまり、変に凝視したり白目をむく人もいます。

目を直視できなかったり逆に凝視したり白目をむいたりするのは、自分の目つきが相手を不快にさせるかもしれないという不安(加害妄想)があるからです。
自己視線恐怖症との違いがないように思うかもしれませんが、正視恐怖症ではコミュニケーション相手の目や顔のみが恐怖の対象になります。
はたから人を見ること(視線を送ること)に不安や緊張を感じたりはしません。
自己視線恐怖症ほどには加害妄想を抱いていないといえるでしょう。

正視恐怖症になる(目つきについて悩む)前提として、醜形恐怖症も発症している場合があります。
つリ目や切れ長の目など、目が鋭いことへの強いコンプレックスから相手と目を合わせられないわけです。

醜形恐怖症のほかにも、表情恐怖症や笑顔恐怖症などを併発する恐れもあります。
どちらも目つきを気にするあまり、自分の顔の表情にまで意識が向いてしまうのが原因です。

また、人に対する(潜在的な)不信感も正視恐怖症の原因になりえます。
人を疑いの目でみる癖があるために、相手をまっすぐ見られなかったり凝視してしまったりするわけですね。

正視恐怖症は対人恐怖症の一種とも考えられます。
恐怖を抱く場面は限られているものの、人とのコミュニケーションをこわいと思うのは対人恐怖症の特徴に当てはまるでしょう。

正視恐怖症度診断テスト

それでは、正視恐怖症度を診断してみましょう。
以下の症状(特徴・癖)のうち、「ある」とおもう症状をチェックしてください。

なお、この診断には専門的な根拠がありませんので、目安程度にとどめておいてもらえればと思います。
(ただわたしは正視恐怖症に十年以上かかっていますので、多少の確実性はあるでしょう。)

正視恐怖症のおもな症状13項目

チェック数におうじた正視恐怖症度(レベル)は以下の一覧表のとおりです。

チェック数正視恐怖症度補足コメント
0~10正視恐怖症ではありません。
2~330正視恐怖症になりかけています。
4~660正視恐怖症が完全に発症しています。
7~980正視恐怖症だけでなく対人恐怖症も発症しています。
10~12100正視恐怖症と対人恐怖症が慢性化しています。

ちなみに上記のそれぞれの症状(特徴・癖)について、下に並んでいるものほど深刻なものだとわたしは考えています。
なので、たとえチェックした個数が少なくても、そのなかに深刻な症状が含まれているのであれば重症レベルの正視恐怖症といえるでしょう。

繰り返しになりますが、この診断テストはわたし個人の経験にもとづいたものです。
専門性の高いものではありませんので、テストの結果を信じこまないようご注意ください。
自分の症状が正視恐怖症の諸症状といえるのかどうか確認するくらいでも十分でしょう。