(視線恐怖症なども含めて)対人恐怖症が深刻化すると、なかなか働けないですよね…。
働きたい気持ちはあっても就職先が見つからなかったり、症状がつらすぎてどうしても働く気になれなかったりします(わたしも以前に対人恐怖症が原因で公務員をクビになりました)。
しかしそのような状態でも、親などに頼らず将来のまとまった収入(生活に困らない金額)を確保することは可能です。
具体的な方法を5つまとめましたので、働けなくて困っている対人恐怖症者・視線恐怖症者の方はご参考ください。
なお、すでに何度か働いたことがあるが長続きしない…という方は下記の記事を読んでいただければと思います。
「対人恐怖症で仕事が続かないときの4つの対処法」
1. 就労支援を受ける
外で働きたいと少しでも思うのなら、障害者向け就労支援サービス (または就労移行支援事業所)の利用をおすすめします。
自力では見つからない仕事に出会えるかもしれません。
「atGP(アットジーピー)」などの就労支援サービスでは、対人恐怖症者向けのさまざまな求人を紹介してもらうことが可能です。
利用者の悩みや要望におうじて、症状を抱えながらも勤務できそうな職場を専門のスタッフが探してきてくれます。
応募書類の添削や面接対策といったサポートもあり、就活未経験でも自信を持って採用選考に臨めるでしょう。
入社後のアフターフォローも行ってくれますので、長く働き続けられるか不安になっても安心です。
ハローワークなどの公的サービスでは、精神障害者保健福祉手帳を取得していないと精神障害者枠の求人を紹介してもらえません。
同手帳の取得が難しい対人恐怖症者(視線恐怖症者)は、前述の民間サービスを利用したほうが早く就職できるはずです。
誰でも無料で利用できますし無理やり就職を強制されることはありませんので、気軽に相談だけでもしてみてはいががでしょうか。
2. 資格を取る
学生や退職して間もない方であれば、資格取得も有効な方法のひとつです。
資格を取れば職業の選択肢が広がりますので、収入確保の可能性もさらに高くなります。
もちろん資格は対人恐怖症者向けのものが良いでしょう。
具体的な資格については「対人恐怖症者の就職に役立ちそうな資格5種類」という記事でまとめています。
たとえばトラック運転免許を取っておけば、長距離運転手などの一人仕事にも就職可能です。
ただ、資格取得にはお金が多少なりとも必要になります。
いま学生の方は、通学先の学校で資格取得支援制度がないか調べてみましょう。
以前の職を辞めて1年以内の方は教育訓練給付制度を利用してみてください。
どちらでもない方は、親などに頼んでみるのも手かもしれません。
3. ネットで仕事する
外では働きたくないという場合は、インターネットを使って働くのがもっとも確実な方法です(わたしもネットで稼いでいます)。
いまはネット上に多種多様な仕事があり、対人恐怖症や視線恐怖症でも収入を確保しやすい時代になりました。
具体的な仕事の種類については、「対人恐怖症でもできるネット上の仕事まとめ」という記事で紹介しています。
お金がすぐ欲しいならクラウドワーキングやライティングから始めてみましょう。
時間に余裕があるならウェブデザインやプログラミングを勉強しておくと高収入も可能です。
またアフィリエイトも、うまくいけば安定した収入源になります。
前述のクラウドワーキングなどのように他人から仕事を受注する形ではないため、対人コミュニケーションのストレスが多くありません。
ある程度の金額を稼げるようになるまで、ライティングなどの仕事も一緒に行うと良いでしょう(収入が安定しやすいですし、アフィリエイト用ブログ・サイトの記事執筆の参考にもなりえます)。
4. 専業主夫(専業主婦)を目指す
そもそも働く気になれない…という方は、専業主夫(または専業主婦)を目指してみてはどうでしょうか。
いまや専業主夫希望者向けの婚活パーティーも定番ですので、チャンスは十分にあります。
まずは、日ごろから家事を行い専業主夫(専業主婦)としてのスキルを磨いておきましょう。
最低でも料理、洗濯、掃除を人並みにこなせるようになっておくのが望ましいです。
外見・性格に余程の自信があるなら話は違いますが、相手に自分を主夫(主婦)に持つメリットを感じてもらわなければ婚活は成功しません。
家事スキルが身についてきたら、「パートナーズ」などの婚活サイトや「with」などのマッチングアプリを使いましょう。
こうしたサイト・アプリではプロフィール機能が充実しており、自分の希望する結婚相手をネット上で効率よく探せます。
主夫(主婦)になるためなら積極的に頑張れるという方は、婚活パーティーにも参加してみましょう。
たとえば「エクシオ」では前述したような専業主夫(専業主婦)希望者向けの企画や、障害者とその理解者向けの企画が不定期で開催されていますよ。
5. 生活保護を受ける
働きたくないし結婚も無理と感じるのであれば、生活保護を検討してみてください。
障害年金制度もありますが、対人恐怖症にしても視線恐怖症にしても国から精神障害と認められにくいため障害年金の受給が難しい状況となっています。
もし障害年金の申請が通ったとしても毎月の平均支給額は最高で8万円程度ですので、持ち家がない場合はおそらく生活が困難でしょう。
対人恐怖症でも生活保護制度の利用は可能です。
厚生労働省のページに、「生活保護を受けるための要件」が掲載されています。
貯金などの資産がない・働けない・年金制度に頼れない・親族にも頼れないという条件を満たせば、生活保護を受けられそうです。
ただ、自治体によっては財源不足などを背景として生活保護の申請がなかなか通らないかもしれません。
自治体窓口へ申請・相談に行く際や審査を受ける際は、ひとりではなく友人や知人に付き添ってもらったほうが良いでしょう。
第三者の目があれば、役所の人から強引に申請を却下されるようなことは少なくなります。
以上5つの方法を紹介しましたが、それぞれを組み合わせるのもおすすめです。
就労支援を受けながら資格取得の勉強をしたり、ネットで仕事しながら専業主夫(専業主婦)を目指せば安定した収入を確保しやすくなるでしょう。