「仕事を辞めたい」「バイトに行きたくない」という対人恐怖症者の方は多いかと思います。
わたしも外で働いていたころはそんな感じで、毎日が抑うつ状態でした。
しかしそんなときであっても、生計を立てるためには働くのをやめるわけにいかないですよね…。
では一体どうすればいいのでしょうか。
わたし自身6カ月で公務員をクビになった経験などをふまえつつ、辞めたいときの考え方について書いてみました。
新社会人やバイト初心者の方向けの内容です。
転職やさまざまなバイトを繰り返している方は、「対人恐怖症で仕事が続かないときの4つの対処法」という記事をご参考ください。
すぐ辞めるべきではない
仕事を始めて間もなく「辞めたい」「行きたくない」などと感じて辞めようとしているなら、考えを改めたほうが良いです。
目安としてこの先3カ月未満で辞めるのは避けるべきだと思います。
新卒採用後わずか2日で自主退職を願い出たわたしがいうのもなんですけどね(汗)。
とはいえ、しばらく我慢して働いていると少しずつ職場に慣れていく実感もわたしにはありました。
実際、仕事を休む頻度が減っていきましたからね。
いま対人恐怖症でつらくても、辞めずにいれば症状が自然と改善する可能性はあります。
自分から見切りをつけて辞めてしまったら、そのチャンスを手放すことになってしまうかもしれません。
ふんばりどきだと思って、もうしばらく働き続けてみてください。
有給やシフトの休みが取りやすい職場なら、積極的に活用して少しずつリハビリしましょう。
仕事に興味を持ってみる
わたしたち対人恐怖症者は、仕事中でも自分の症状に関する物事を考えすぎです。
仕事に意識が向かわないから、それ以外のネガティブな出来事に目が行きやすくなります。
そして被害妄想をふくらませ「辞めたい」「行きたくない」と感じてしまうのかもしれません。
わたしは視線恐怖症や咳・咳払い恐怖症を持っているため、仕事中は他人の視線や咳・咳払いにおびえているばかりでした。
目の前の作業を機械的にこなすのが精いっぱいで、頭の中の半分以上は周囲への恐怖といった具合です。
だからちょっとした人のしぐさにさえも精神的なショックを受けやすく、働きだしてすぐに挫折してしまったんでしょう。
正社員でもバイトでも、仕事により興味を持つよう心がけると状況は改善するかもしれません。
担当業務について勉強したり、作業の効率化を考えたりなどです。
「つまらない仕事だなぁ」と頭ごなしに否定せず、何かやりがいをみつけてはどうでしょうか。
同僚に興味を持ってみる
同じくわたしたちは、職場の同僚にも心から興味を持てていない気がします。
いつ裏切られるかこわいために、どこか上の空で相手と接してしまう感じです。
わたしの場合でいうと同僚に視線恐怖症を気づかれたり咳(咳払い)をされるのが嫌で、彼ら彼女らとは心理的に距離を置いていました。
仲良くしたいという気持ちはあるんですが、警戒心のほうが勝って結果的に避けてしまうのです。
そうした状態では職場に居づらくなり、「辞めたい」「行きたくない」となるのも当然でしょう。
もう少し心を開いて同僚とコミュニケーションしてみると、仕事の楽しみが増えるかもしれません。
もちろん苦手なタイプの人や、どうしても馬が合わない人と無理に接する必要はないですね。
心おだやかにコミュニケーションできる相手を増やしていくことが大切だと思います。
環境を変えてみる
仕事にも同僚にも興味が持てないなら、環境を変えるのが一番です。
とはいえ前述のとおり、最低3カ月は現在の職場で働くことをおすすめします。
環境を変える際、いまの仕事内容に興味があるなら転職が良いでしょう。
別の会社や組織で、似たような仕事に取り組むわけですね。
次の職場なら良い環境に恵まれるかもしれません。
いっぽう現在の会社の同僚や雰囲気が気に入っているなら、まずは異動願いなどを出してみてはどうでしょうか。
担当業務や社内ポジションが変われば、仕事に興味が持てるようになるかもしれません。
より確実に転職を成功させるには、 転職エージェントの利用が無難です。
専属のキャリアアドバイザーが、自分に適した会社や職場の雰囲気などを教えてくれます。
精神障害者手帳を持っている方は、 「atGP(アットジーピー)」や「ラルゴ高田馬場
」といったサービスを使ってみてください。
対人恐怖症が原因で「仕事(バイト)を辞めたい」と思ったとき、いますぐ辞めるのはおすすめしません。
症状改善のチャンスを自分で手放してしまうのはもったいないです。
仕事や同僚に興味を持つよう心がければ、現在のつらさや苦しさがやわらぐ可能性があります。
しばらく経っても状況が変わらないようなら、そこで初めて転職などを検討してみましょう。