高校生時代に視線恐怖症を発症し大学生のころも対人恐怖症で苦しんでいましたが、在学中に公務員の内定をもらえました。
メンヘラでも公務員採用試験を突破できたわけです(受験倍率30倍以上の地方上級試験に5位の成績で一発合格)。
心の病気を抱えながらも公務員試験に合格するにはどうすれば良いか、試験攻略のコツや具体的な方法をまとめてみます。

筆記試験で点数を稼ごう

公務員試験突破

公務員採用試験は、筆記試験と面接試験で構成されていますね。
国家公務員試験をはじめ、各自治体の地方公務員試験でもほとんど同じ構成です。
内定が決まるかどうかは、これら2つの試験の合計得点で決まります。

わたしたちメンヘラは筆記試験で点数を稼ぎましょう。
筆記で高得点を出しておけば、面接試験でミスをおかしてしまっても内定がもらいやすいからです。

そもそもほとんどの公務員採用試験では筆記が1次試験になっていますよね。
メンヘラかどうかは関係なく、筆記の点数が悪ければ1次試験で不合格になってしまい面接などは受けられません。
門前払いのような目に遭わないためにも筆記対策には力を入れておくべきでしょう。

かくいうわたしも、筆記試験対策にはかなりの時間を割きましたよ。
本番までの約1年間にわたって毎日8時間以上は必ず筆記の勉強をしていました。
自分の病状からすると面接で点数を稼げるかどうか不安だったので、筆記でアドバンテージを得ておこうと考えていたわけです。
やはり本番では面接の出来が微妙でしたが、筆記の出来にかなり自信がありましたので結果として高い順位(5位)で最終合格・内定をゲットできました。

最近の公務員採用試験は人物重視の傾向になってきていますが、まだまだ一部の試験のみです。
地方自治体の採用試験では筆記の得点が重視されている場合も依然として多くあります。
とくに窓口業務が少ない県庁や、田舎の町役場・村役場ではその傾向が強いです。
面接よりも筆記を重視している自治体に絞って受験してみるのも良い戦略だと思います。

筆記試験で高得点を出す方法

筆記試験を高得点で突破するための具体的な方法は全部で3つです。

参考書を丸暗記するつもりで精読

各試験科目の参考書をすべて丁寧に読んでください。
頻出ではない箇所も覚えるつもりで精読をしていきましょう。
丸暗記ができればベストです。

効率的に公務員試験対策をするのであれば頻出事項を中心に覚えるのが王道ですが、筆記で点数を稼ぎたいなら話は別になります。
どんな問題が出ても可能な限り正解できるよう知識をどんどん増やしましょう。
知識が増えれば問題の選択肢を切るスピードが上がるので、その意味でもおすすめの勉強法です。

わたしはTACのVテキストを各科目すべて最初のページから読み込みました。
すでに知っている内容であっても復習しながら丁寧に読んでいきます。
理解しにくい箇所には補足事項を書き込んだり、忘れがちな用語や説明などにはペンを引いたりもしました。

覚えるのが苦痛な教科も多々ありましたが、気合いで覚えていきました。
「筆記で点数をとらなければ不合格になる…。」という不安が自分を駆り立てたんだと思います。
メンヘラならではのモチベーションアップ術ですね(苦笑)。
勉強にめげそうになったら、面接試験で落ちて不合格になる自分を想像してみると良いかもしれません。
(うつ病などを患っている方にはおすすめできませんが。)

過去問を繰り返し解く

筆記試験の過去問を何度も繰り返し解いてください。
間違えた問題だけでなく、正解したことがある問題も解いていきましょう。
問題文や選択肢を覚えてしまうくらい繰り返し演習することが大切です。

ただ、闇雲に過去問演習を繰り返せば良いわけではありません。
不正解の問題については、解説を読み込み次に間違えないようにしてください。
正解した問題については、次はもっと効率的に問題を解けないか研究してみましょう。

こうして過去問演習を重ねていくと、しだいに解き方のテクニックが身についてきます。
問題文の読解の仕方や選択肢の切り方が自然とわかるようになってくるんです。
いわゆる「慣れ」ですね。
慣れれば慣れるほど正答率や解答のスピードが上がっていき、得点をグングン伸ばしていけます。
とくに公務員採用試験の筆記では過去問の類題が周期的に出題されるので、慣れておくことは重要です。

わたしは過去問(『スーパー過去問ゼミ』など)をどの科目も最低5周以上は繰り返し解いています。
間違えるたびに解説や参考書を熟読し、正答率や解答スピードを上げていきました。
おかげで本番では速く確実に解答でき、試験時間が余ったほどでした(もちろん見直しはしましたよ)。

問題を見極める

試験本番でのコツです。
出題されたそれぞれの問題の難易度を見極めながら解いていってください。

筆記試験には制限時間がありますね。
時間内により多くの問題に正答するべく、問題の見極めは必ず行いましょう。
ザッとみた感じで構わないので、それぞれの難易度を判断していきます。
過去問演習で「慣れ」を身につけておけば、判断の精度が高まっているはずです。

難易度を見極めながら、確実に正答できる問題や短時間で解けそうな問題はすぐに解いてください。
すべての問題に目を通してからではありません。
時間が無くなってしまいます。

次に、時間をかけないと解けない問題を解きましょう。
そして最後に、難しそうな問題にチャレンジしてください。
もちろん見直しの時間をとっておくこともお忘れなく。

このように見極めながら解答していくと、効率的に正答率を上げられます。
難易度がバラバラな問題を順に解いてしまうと、頭のスイッチの切り替えが大変になるからです。

反射的に解ける問題をまとめて解き、後で難しい問題にチャレンジする。
このやり方のほうが、スイッチ切り替えの回数が減り落ち着いて試験に取り組めます。
心の落ち着きはわたしたちメンヘラにとって死活問題でしょう(汗)。

わたしは試験中、難しそうな問題のページに折り目をつけていましたよ。
その際とりあえず解答用紙にマークをしておき、時間が足らなくなっても当てずっぽうで当たるようにしました。
自信がある問題はすぐ解き始め、余った時間を使って折り目がついた問題をじっくり解いていった感じです。

面接の乗り越え方

筆記試験を突破したら今度はいよいよ面接試験です。
筆記で高得点をとっているという前提で、メンヘラな人向けに乗り越え方のコツを書いてみます。

まず自信を持ちましょう。
というか持って良いです。
筆記試験を高得点で突破した時点で、最終合格へのアドバンテージはかなりあります。
面接会場でほかの受験生をみて自信をなくしそうになったら、このことを思い出してください。

自信が湧いたら元気よく、明るく振る舞いましょう。
少なくとも面接官の前では明るくいてください。
面接会場にも受付の職員がいたりするので、そこではずっと明るく振る舞うのがベストです。
普段のネガティブな自分を出してはいけません。

面接官と心から対話をしましょう。
心の病気を抱いているとつい自分のことで頭がいっぱいになり、相手への配慮がなくなりがちです。
面接は自分が伝えたいことを一方的にアピールする機会ではありません。
相手とキャッチボールをするつもりで試験に臨んでください。

以上を心がけておけば十分だと思います。
筆記試験の成績で有利になっているので、無理に自己アピールをする必要はないでしょう。
基本的な面接マナーを守り、面接官としっかりコミュニケーションをとれば合格するはずです。

わたしが受験した自治体のひとつも、とくに何もアピールすることなく内定をもえらえました。
意外とあっさりしていて拍子抜けしましたよ(笑)。
筆記重視の採用試験の場合は実際こんな感じかと思います。

ただ別の自治体の面接試験は人物重視で圧迫面接に近い内容だったので、結構あせりました。
相手と対話をしようという気持ちがなくなってしまって、しどろもどろな受け答えになっていた気がします。
結果として内定はもらえたものの、筆記の手ごたえのわりに最終順位が悪かったです。

人気のない自治体や職種を狙う

どうしても公務員の内定を得たいのなら、人気のない自治体を受験してみるのも手です。
志望人数が少なければ選考が甘くなる傾向にあります。
一部事務組合などの採用試験は穴場になりやすく狙い目です。

ただ、まったく縁もゆかりもない自治体の採用試験を受ける場合は志望動機が難しいかもしれません。
その自治体のホームページや広報誌、自治体比較サイトなどをみて十分に研究しておきましょう。

また人気のない職種を目指してみるのも、ひとつの方法です。
医療系の資格職は頻繁に募集がされているので、事務職とくらべて合格しやすくなっています。
資格取得のためには専門学校などに通わなければならず遠回りですが、公務員への道は確実に広がるでしょう。

メンヘラでも公務員の内定をもらうことは可能です。
筆記で点数を稼ぎ、面接で無理をしなければ十分に最終合格ができます。
また自治体や職種にこだわらなければ、公務員になれるチャンスはもっと増えるでしょう。

心の病気を抱えていても公務員試験を突破できることはわたしが証明しています。
ぜひ上記のコツを参考に、安心して毎日の勉強を頑張ってください。