働く意志はあっても対人恐怖症のせいで仕事がどうしても続かない…という方は多いかと思います。
わたし自身もせっかく公務員になれたのにすぐクビになりましたし、アルバイトをいくつか経験しましたがほとんど長続きしていません。
働きたいのに仕事が続かないという状況で、わたしたち対人恐怖症者はどんな次の一手をとれば良いのでしょうか。
わたしなりに、その対処法を4つ考えてみました。
転職を繰り返している方、バイトが長続きしない方などにとってヒントになれば幸いです。
1. 対人恐怖症の治療に専念する
いきなりズレた方法かもしれませんが、できれば対人恐怖症を治すことが先決でしょう。
治療に成功すれば、もう「仕事が続かない」なんて悩まなくてすみますね。
いったん仕事から離れて、 まとまった時間をかけて治療に専念したほうが回復は早い気がします。
働きながら治療していく場合だと、自分でストレスレベルを調整できないので挫折する危険性が高そうです。
症状の改善具合にあわせて、自分のペースでリハビリをしていったほうが治療に成功しやすいでしょう。
ただ、こうした方法だと自分に甘えが出やすいのが難点です。
「いまは対人恐怖症を治すのが仕事」という意識を持って治療に専念しなくてはいけません。
たとえば社会人と同じように規則正しい生活をおくり、日中は必ず外出するなどのリハビリを行います。
2. 対人恐怖症を治療しながら働いてみる
怠け癖の自覚があるなら、対人恐怖症の治療を行いつつ外で働いたほうが良いでしょう。
職場での仕事が強制的なリハビリになっている場合もあるはずです。
もしまだ対人恐怖症の治療に一度も取り組んだことがないなら、試してみる価値はあります。
ただ前述のとおりストレスレベルの調整が難しいので、逆に症状が悪化してしまうかもしれません。
他人と一緒に働くとなると、どうしても予期せぬストレスにさいなまれがちですからね。
心療内科・精神科で処方された薬(抗不安薬など)を飲みながら、少しずつ対人恐怖をやわらげていくのがベターかと思います。
「三歩進んで二歩下がる」というようなペースでも十分にすばらしいです。
わたしも以前、職場に慣れるにつれ恐怖心が小さくなった経験があります。
健常者と同様の環境で働くことに対して不安が強い場合は、「就労移行支援事業所」を利用しながら少しずつ労働に慣れていくのが無難でしょう。
たとえば「Melk(メルク)」という事業所(東京・神奈川・千葉・埼玉に所在)では、就活力を鍛えたり生活習慣を改善するトレーニングを受けながら、最終的には定職へ就けるよう支援を受けられます。
3. 対人恐怖症でもできる仕事を探す
心療内科や就労移行支援事業所に頼っても依然として仕事が長続きしない…という方もいるでしょう。
その場合は、一般的な(健常者向けの)仕事を探すよりも、対人恐怖症でもできる(できそうな)仕事を探したほうが良いです。
くわしくは以下の記事をご覧ください。
- 「対人恐怖症者向けの求人はないが、できそうな仕事ならある」
(外で働く場合の話を書いています) - 「対人恐怖症でもできるネット上の仕事まとめ」
4. 対人恐怖症を言いわけにせず働く
仕事が続かないのは、対人恐怖症を言いわけにする癖が付いているせいもあるかと思います。
職場で嫌なことがあるとすぐ「対人恐怖症の自分にはやっぱり無理なんだ」などと思っていないでしょうか(昔のわたしがそんな感じでした)。
逃げ道を作る癖をやめれば、仕事は長続きするのかもしれません。
わたしのような対人恐怖症者は、身の回りの物事を自分と結びつけネガティブに考えがちです。
「こうなったのは自分が対人恐怖症だからだ」というように。
仕事を辞める理由がすぐに出来てしまうのは、こうした言いわけのせいかもしれません。
不快なこと、傷ついたことがあってもすぐ対人恐怖症のせいにしないでみてください。
あえて逃げ道をなくすことで仕事が長続きし、対人恐怖症そのものも改善に向かっていく可能性があります。
(「対人恐怖心(「こわい」という感情)の落ち着かせ方・抑え方」という記事もご参考ください。)
いずれの対処法にも共通しているのは、「自分は対人恐怖症だから…」とあきらめず一歩でも前に進むという点です。
仕事が続かなくとも、まだまだチャンスは残っています。