わたしは高校生時代に視線恐怖症を発症してから、とくに脇見恐怖症他者視線恐怖症自己視線恐怖症といった症状のせいで人前では集中して読書ができません。
隣や後方にいる人の視線や、文字を追う自分の目の動きが気になってしまいます。

また受験勉強のさなか、そのような視線恐怖症に苦しみながら教科書・参考書の内容を理解しようと努力しているうちに読書恐怖症のような状態にもなりました。
同じ箇所の文章を何度も繰り返し読んだりページ番号をいちいち確認しながら読まないと、内容がしっかり頭に入った気分にならず不安なのです。

中学生のころまでは本が好きだったので、視線恐怖症や読書恐怖症を発症していなければ読書嫌いの大人にはなっていなかったでしょう。

しかし最近はオーディオブック(本を朗読してくれる音声コンテンツ)のおかげで、視線恐怖症・読書恐怖症でも読書を楽しめるようになりました。
Audible」(オーディブル)や「audiobook.jp」(オーディオブックジェイピー)といったサービスを毎日よく利用しています。

オーディオブックの魅力

オーディオブックで読書を楽しむ

視線恐怖症のわたしにとってオーディオブックの一番の魅力は、やはり人前で読書(厳密には本の朗読を聴くこと)ができる点です。
たとえば電車・バスや飛行機で周囲の人の視線が気になっているときでも、目をつむりながら本を楽しめます。
おかげで読書時の集中力や読解力が増し、読書恐怖症の症状もあまり起こらなくなってきました。
ノイズキャンセリングイヤホンを使えば雑音をカットしてさらに読書に集中できるのでおすすめです。

またオーディオブックでは強制的に文章が読み進められていき、ページ番号など本文と無関係の部分はカットされています。
おかげで読書恐怖症気味になっていても、以前ほどストレスを感じなくなりました。
オーディオブックには巻き戻し機能がありますが、戻る際のひと手間が紙の本とくらべて少し面倒であるためそれが逆に良いのかもしれません。

そのほか、時間を有効活用できるのもオーディオブックならではの魅力ですね。
わたしは家事や入浴・ウォーキングの時間によく聴いていますよ。
昔から家事はあまり好きではないので、いま掃除や洗濯をあきずに行えているのはオーディオブックのおかげといえます(苦笑)。

オーディオブックを使い始めてから、本の消化スピードは確実に上がりました。
以前は買うだけ買っていわゆる「積ん読」していたものですが、オーディオブック利用後は消化率100%です。
最近では、興味のある分野以外の作品もたくさん読もうと積極的にもなれています。

おすすめのオーディオブックサービス

視線恐怖症の方や読書恐怖症の方にこそ使う価値が大きいオーディオブック。
わたしがおすすめするオーディオブックサービスは、「Audible」と「audiobook.jp」です。
用途におうじて日ごろから利用しています。

いろんな作品を楽しむなら「Audible」

Audibleで用意されているのは、定額のコイン制プランのみです。
1カ月あたり1500円の料金で毎月1枚のコインをもらい、それを使ってオーディオブックひとつを購入できます。
購入後に返品した場合はコインが戻り、そのコインでまた別の作品を購入できるため、実質的には1カ月で多数のオーディオブックを楽しめますよ。

Audibleはネット通販大手「Amazon」が提供するサービスであり、そのせいか専用アプリの使い勝手がとても良いです。
カテゴリーが細かく分けられており、自分の興味・関心に合いそうな作品を直感的に探せます。

わたしがよく読むメンタルヘルス関連書籍はオーディオブック業界全体でみるとまだまだマイナーですが、Audibleではそういった作品も少なくありません。
反応しない練習』などの良作に出会えたのはAudibleのおかげです。

お気に入りの作品を購入するなら「audiobook.jp」

audiobook.jpでは、単品購入・月額会員プラン・聴き放題プランといった選択肢が用意されています。

「月額会員プラン」は、audiobook.jp内の各作品の購入に使えるポイントを事前に購入できるというプランです。
月額会員費におうじてボーナスポイントが付くため、複数のオーディオブックを単品購入するなら月額会員になったほうがお得でしょう。

「聴き放題プラン」のほうは1カ月あたり750円の料金で、Audibleにくらべて安くなっています。
とはいえ聴き放題の対象作品が少なく、値段相応といった感じです。

audiobook.jpでも専用アプリがありますが、現時点では出来があまり良くありません。
オーディオブックの再生中やダウンロード中にアプリが落ちたりしますし、作品を探しにくいです。
ただ、購入した作品を章ごとにダウンロードすることもできるのは便利でしょう。

こうした特徴をふまえてわたしは基本的にAudibleを利用し、内容の一部分だけ気に入った作品についてはaudiobook.jpで単品購入をしています。
Audibleだと作品をまるごとダウンロードするため携帯端末(スマホやタブレット)の容量を食いやすいのです。
しかしaudiobook.jpも使い始めてから、好きな作品の聴きたい章だけ保存できるので容量オーバーの心配がなくなりました。

オーディオブックがあれば、視線恐怖症でも読書恐怖症でも気軽に本を楽しめます。
現在Audibleやaudiobook.jpでは無料体験ができるので、日ごろから読書にストレスを感じている方は試してみてください。