雑音恐怖症や咳・咳払い恐怖症になったのと並行して、無音恐怖症にもなりました。
精神医学で無音恐怖症という病名はありませんが、音が無い環境にいると不安や恐怖を感じるのは確かです。
この不安感や恐怖感は、雑音恐怖症などから来ています。
物音がしないか不安で寝つけない
大学生のころ雑音恐怖症になり、音そのものへの恐怖だけでなく、音がいつ発生するのか不安を感じるようにもなりました。
どのタイミングで物音や咳(または咳払い)が聞こえるのか気にするようになってしまって、いつも落ち着かない心理状態なのです。
とくに就寝時は、なかなか寝つけなくなりました。
夜中の時間帯には静けさがありますが、逆にそれが不安で落ち着きません。
シーンとした静かな環境で音がするとかなり驚き、身構えてしまうため、就寝前は余計に音への不安感・焦燥感が高まってしまいます。
大学1年生~3年生のときに住んでいたアパートでは、斜め下の階の住人がいつ咳をするのか不安で寝つけませんでした。
大学4年生のときのアパートでは上階からいつ生活音(物音や足音)が聞こえてくるか不安で、このころから環境音楽をかけながら寝るようになっています。
無音状態だと眠れない体になってしまったわけです。
曲と曲のあいだの無音に恐怖を抱く
自宅だけでなく、外出先でも無音恐怖症が発症しました。
外出先では物音よりも、人の咳・咳払いがいつ聞こえるのかという不安や焦燥感のほうが大きいです。
物音は周囲の騒音でかき消されやすいですが、同じ人間どうしだからか咳などの音は拾ってしまいます。
咳・咳払い恐怖症になってから、外出中はイヤホンで音楽を聞きながら身を守っていました。
電車の中でも街を歩いているときでも店の中でも音楽を流しっぱなしです。
音楽を聞いていれば咳も咳払いもあまり気になりませんからね。
しかし曲と曲のあいだに無音があったときちょうど咳(咳払い)が聞こえてくることがあり、そんなときはかなりビックリしてしまいます。
防御しているなかで不意に攻撃された気分になるんですよ(滝汗)。
そんなことを繰り返しているうちに、曲間の無音で緊張するようになっていきました。
次の曲に変わる前に咳か咳払いが聞こえてきたらこわい…と思うようになってしまったわけです。
無音状態に恐怖を感じるようになり、テレビやラジオなどでも一瞬の空白があると焦燥感を覚える(ソワソワする)ようになりました。
たとえば生放送のニュース番組で次の話題に切り替わるまでの少しの間に、アナウンサーか番組スタッフ(?)の咳・咳払いが聞こ
えてきやしないか不安でたまりません。
静かな環境が耐えられない
さらに悪いことに、日常生活のいろいろな場面でも無音状態に恐怖感をもつようになっていきます。
静かな環境にいるとき、物音や咳(咳払い)がいつ聞こえてくるのか必ず警戒するようになってしまったのです。
強迫性障害の一種の症状といえるでしょう。
自宅では日中でもテレビをつけたりラジオをかけたり、イヤホンで音楽を聞いたりしていないと落ち着かなくなりました。
勉強、読書やパソコンをしているときも音を流していないと集中できません。
大学の自習室や図書館など、静かにするマナーのある場所は苦手になりました。
ほとんど音のないシーンとした雰囲気に耐えられなくなってしまいます。
やはり無音だと、いつ雑音が聞こえてきやしないか不安で耐えられないのです。
耳栓やイヤーマフなどで事前に防御していても、焦燥感は完全に消えてくれません。
それらの遮音性能を上回る大きな音が聞こえてくるかもしれないと思ってしまいます。
環境音楽などで自ら音を流していないと安心できなくなりました。
他人の出す音はこわいけれど自分の出す音は平気ですから(人間とはなんて自分本位なんでしょう…汗)。
こうして現在は雑音も無音も嫌だという、やっかいな症状になってしまっています。
寝ているとき以外は、まわりがうるさくても静かでも常に聴覚が過敏になっている気がします…。