物音恐怖症や雑音恐怖症の状態で暮らしていると、いろいろな生活音に苦しめられますよね。
マンションやアパートなどの集合住宅なら、隣人や上下階の足音、ドア・窓の開閉音、壁越しやベランダから聞こえる咳・咳払い…。
一軒家なら、犬の鳴き声や車の音をはじめ、隣家の音に悩まされる場合もあります。
こうした物音や雑音から身を守るため、わたしはいままでたくさんの対策を考えてきました(どれだけ無駄づかいしたことか…汗)。
そのなかでも生活音対策に役立っているグッズやアイテムをまとめてみます。
ノイズキャンセリングイヤホン
もっとも効果的な方法です。
ノイズキャンセリングとは簡単にいえば「騒音の遮音」のこと。
ノイズキャンセリング式のイヤホンやヘッドホンを使えば、マンション・アパート住まいでもかなりの生活音をシャットアウトできますよ。
たとえばわたしが使っているBoseのノイズキャンセリングイヤホンなら、付属のスイッチを押すと明らかに周囲の音が小さくなります。
本体のみ動作させるだけでも十分な遮音効果が得られますが、環境音楽をかければさらに効果アップ。
カナルタイプに近いイヤホンなので密閉性も高いです。
同シリーズのヘッドホンについては使ったことがありませんが、もともとヘッドホンはイヤホンよりも遮音性能が優れていますので、ノイズキャンセリング機能が加われば相当な効果が期待できるでしょう。
ただヘッドホンだと長時間つけているうちに頭や耳が痛くなったり、夏場などでは頭頂部や耳まわりが蒸れてくるかもしれません。
ノイズキャンセリングタイプの商品は高価に思えますが、長いあいだ使っていくことをふまえるとそれほど高くないです。
耳栓を何度も買うお金や手間が不要になると考えれば、むしろコスパは良いかと。
ちなみに今この記事を書いているときもノイズキャンセリングイヤホンを使っています。
生活音で邪魔をされず快適に仕事ができるのは至福です!
環境音楽とイヤホン(スピーカー)
上で少し触れましたが、イヤホンまたはスピーカーで環境音楽を流すのも生活音対策として効果的です。
環境音楽とは歌声のないBGMのようなもので、たとえば川のせせらぎ・海の波といった自然音や、ブラウンノイズ、ホワイトノイズといったノイズ音などがあります。
こうした音を流すことで、耳ざわりな物音などをかき消すというわけです。
実際イヤホンで環境音楽を聞いていると、まわりの音が気にならなくなります。
イヤホンを使わずスピーカーで流しても、音量を上げればそこそこの消音効果が得られますよ。
ただ、マンションまたはアパートに住んでいる場合は隣人の迷惑にならないよう注意しましょう。
できるだけ自分の耳元の近くにスピーカーを置くのがコツです。
こちらの記事でおすすめの環境音楽サービスをまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
精神安定、集中力向上に役立つものを厳選してあります。
耳栓とイヤーマフ
耳栓を入れ、さらにイヤーマフをかぶるという方法です。
生活音や騒音から耳を二重に守ることができ、ノイズキャンセリングイヤホンと同じくらいの防音効果があります。
必ず併用してくださいね。
とくに耳栓だけだと物音が普通に聞こえてしまいますので…。
耳栓とイヤーマフの組み合わせについては、わたしは『CAMO』(カモ)という耳栓と『Leightning』(ライトニング)というイヤーマフを使っていました。
CAMOは防音性と密閉性がちょうど良く、長時間つけていても耳の中が痛くならないです。
Leightningは防音性が大変すばらしいですが、密閉性が高すぎて耳や頭が痛くなります。
なので長時間の生活音対策としては、この「併用作戦」はおすすめできません。
イヤーマフの着用はせいぜい2・3時間くらいが限界で、途中で休憩を入れたとしても痛みが蓄積していくでしょう。
わたしの場合、一度イヤーマフで痛くなると数日間はこの方法を行えなくなりました(顔の神経を圧迫して歯痛になったことがあります)。
寝ながら使えないのも短所です。
イヤーマフが邪魔で寝返りがうてません。
また、数時間で痛くなるものを睡眠中ずっと付けているのは健康面で不安です。
顔面神経痛に悩まされたり、顔の骨格がゆがんだりしてしまうかもしれません。
短時間の使用であればイヤーマフは間違いなくおすすめなんですけどね…。
絶対に集中したいという「ここぞ」という時にだけ使うと良いでしょう。
耳栓についても少し難点があって、使い続けるなら耳そうじは必須です。
耳栓の防音効果を最大限に発揮するには、耳の奥までしっかり耳栓を入れなくては意味がありません。
耳垢がたまっていると痛くて耳栓を奥まで入れられないので、面倒でも毎日そうじをする必要があります。
防音室
ノイズキャンセリングイヤホンや耳栓・イヤーマフは防音効果が高いですが、装着感が気になるかもしれません。
人によっては耳に圧迫感をもったり、頭の締め付けを強く感じてしまうでしょう。
防音室なら、こうした装着感をまったく気にせず生活音対策ができます。
とはいえ遮音性能はノイズキャンセリングイヤホンなどと比較して低いです…。
以前にヤマハの防音室レンタルを賃貸マンションの自室で利用した経験がありますが、 隣部屋や上下階の大きな物音や騒音が聞こえてきてしまいました。
しかし普通の物音や雑音(人の咳(咳払い)、話し声や犬・鳥の鳴き声)は遮断できましたし、なにより耳に何も装着せずに作業ができるのは快適だったように思います。
防音室の中にいると身も心も自由になった気分です。
値段が高いのは明らかにデメリットですね。
レンタルでも月額2万円くらいの料金をとられ、購入しようものなら100万円前後のお金を払わなければなりません。
これほどの金額に見合うメリットがあるかどうかは疑問です。
そのほか、防音室の重量は250キログラム以上あるので、木造や軽量鉄骨のアパートに設置するのはおそらく難しいでしょう。
鉄筋造りのマンションや一戸建てなら問題ないと思いますが、賃貸物件の場合は不動産会社や大家さんに許可をもらっておいたほうが無難です。
耳栓などをするのにウンザリしているなら、防音室の利用を検討してみても良いと思います。
音に鈍感だったころのように部屋で伸び伸び過ごせるのは感動ものです。
(ヤマハさんには今後さらに遮音性能の高い防音室を開発してほしいと願っています。)
以上、物音恐怖症者のわたしがおすすめする生活音対策グッズのご紹介でした。
まずはノイズキャンセリングイヤホンを試してみてください。
一番スマートに物音や雑音をシャットアウトできますよ。