長らく賃貸暮らしをしていましたが、自然ゆたかな住環境が見つかり一軒家を買うことにしました。
欧米の別荘地のようなエリアにある中古物件(一戸建て住宅)を即決購入です。
東京に近い地域でも別荘のような家は住宅街に多く建っていますが、「別荘地」(軽井沢・那須など)のようなエリアはそうそう見つかりません。
東京近郊で自然ゆたかな宅地を探すのは難しい
「東京近郊」といっても定義では東京から50km~70kmあたりまでを指しますので、自然を感じるロケーションはたくさん存在しています。
(わたしの地元も幹線道路ぞいと駅前の商業地を除けば田舎のような風景です)
しかし住宅を探すとなると話は別。
たいていの物件は建物密集地や住宅街に立地しているからです。
都市計画法などで住居地域(家を建てて良いエリア)が限定されているからでしょう。
そうした住宅密集地でも別荘のような外観の家をときおり目にしますが、どうしても違和感が…。
わたしたち夫婦は新築も検討していましたが、良いロケーションの売地はまず見つからなかったと記憶しています。
新興住宅地の売れ残った一角がほとんどで、公園や緑地が近くにあったとしてもそれは人工的な自然でしかありません。
別荘地のような木々や植物のマイナスイオンを感じない…。
まれに田園地帯(田んぼや畑)の土地が売られていることもありますが、そうした物件は条件付きのものばかりでした。
その土地周辺に長く住み続けていないと買えなかったり、手続きの困難な農地転用許可が必要だったり…。
新築の建売住宅なんてもってのほかで、せまい区画に同じような見た目の家が立ち並んでいるありさま。
いくら高性能・最新設備をうたった家でも周囲の環境が悪そうでは住みたくありません。
中古のほうが立地の良い物件が多い
自然が豊富かつ建物密集地・住宅街以外のエリアという条件で探す場合、中古物件のほうが条件に合うものが多かったです。
不動産検索サイトの売り土地・建売住宅情報では見つからないような好条件の立地を多く目にしました。
家探しは椅子取りゲームのようなものだと思っています。
東京近郊のある程度成熟した都市だと、立地の良い土地にはすでに家が建っていることが少なくありません。
中古物件に好ロケーションのものが多いのは、こうした理由からでしょう。
わたしたちが今回の中古住宅の購入を決意したのも、その立地環境の良さからです。
生活に便利な場所ながら周囲に森や庭園が存在しており、かつ近隣の家との距離も適度に保たれています。
東京圏内で欧米の緑ゆたかな別荘地のような街並みは貴重であり、土地の資産価値として高いと判断しました。
ちなみに景観だけでなく、災害に強いエリアであることも今回の購入理由のひとつです。
ゆれやすさマップやハザードマップをみて建物被害や自然災害の危険度を確認したところ、トップクラスの安全性を確認できました。
念のため「事故物件」でないことも確認済みです(苦笑)。
中古住宅のそのほかの魅力と注意点
中古住宅には立地以外の魅力もあります。
まず、高級・高品質といわれるハウスメーカーの住宅を安く買えるのは大きなメリットでしょう。
今回購入した家も有名輸入住宅メーカーのもので、新築時の6割弱の建物価格で買えました。
人気ハウスメーカーの中古物件は値崩れしにくいため、建物の資産価値も高いです。
また、中古住宅なら新築住宅のような手間(土地探し、ハウスメーカー選定、設計者・工務店との打ち合わせなど)もかかりません。
それに住宅の購入費用を抑えられるぶん、将来の人生プランが変わったとき家を買い替えやすくなります。
こうしたメリットは、いま生活している地域に一生定住するかわからないわたしたちには適していました。
いずれ親の介護などで故郷に帰るかもしれないので、家に時間とお金をかけすぎるのはどうかと考えたのです。
せっかく建てたこだわりの新築をすぐに手放すことになったらもったいないですよね…。
ただ、いくら立地・環境の良い中古住宅であっても即決してしまう前に注意点があります。
第一に、売り主の瑕疵担保責任が付いているか要チェックです。
瑕疵担保が免責になっている中古物件の場合、住み始めて家のトラブル(水回りの不具合、床・壁の破損など)があっても補償してくれません。
次に、築年数は20年以内が望ましいでしょう。
20年を超えた中古物件だと、住宅ローン控除(住宅ローン減税)の対象外になってしまいます。
それに加えて2000年以前に建てられた住宅は古い耐震基準しかクリアしていない点にも要注意です。
そのほか、中古なのでインテリアや設備が古い物件も少なくありません。
古い住宅でも立地がどうしても気に入っているという場合は、自費でリフォームする必要が出てくるでしょう。
中古住宅購入の流れ
さて、わたしたちが選んだ中古住宅は立地が良くかつ前述の注意点もすべてクリアしていたので、内見したその場で物件購入の申し込みを行いました。
この段階では購入キャンセルもできるため、ひとまず物件をおさえておいたわけです。
ほかに購入希望者がいても、キャンセルしない限り先を越される心配はありません。
値下げ交渉するなら購入申し込みの前でしょう。
購入の意思表示をする前に駆け引きをしたほうが値切りやすいはずです。
わたしたちの場合は物件情報公開後1日で即決したため、価格の1パーセント強しか値切れませんでした(笑)。
知り合いの不動産鑑定士が「中古住宅の公開価格は市場の適正価格だよ」と言っていたので、信じることにしています。
購入申し込みのあとは、いくつかの金融機関で住宅ローンの仮審査を申請して比較・検討を行っておきます。
住宅の売買契約を結んだあとに万一お金を借りられないことになったら大変ですからね。
住宅ローン選定のあとは、いよいよ売買契約です。
物件価格の5パーセントくらいを手付金として支払い、契約を締結します。
重要事項の説明がすごく長かった(3時間以上…)ですが、大切な話なので気合を入れて聞いておきました。
契約後は、すぐに住宅ローン本審査の申し込みへ。
第一希望の金融機関の審査に通るとは限らず、複数の機関で本審査を受けることになれば日数が結構かかってしまうからです。
審査通過後に買い手側が行う作業はほとんどありません(金融機関や不動産会社が代行してくれます)。
そして晴れて物件の引き渡し(入居)です!
賃貸に住みながら1年以上は家を探し続けていたんですが、結局は即決で中古住宅の購入に至りました。
東京からわりと近い地域で別荘地にいるかのように暮らせるチャンスはめったにないと思っています。