部屋の壁や天井が「ピシッ」「パキッ」「ミシッ」といった音がする、いわゆる家鳴りの現象。
雑音恐怖症になっている者としては、こうしたピシ音を聞くたび驚いたりイラついてしまうことが少なくありません。
一般的な原因は温度・湿度の変化や建物の振動などです(とくに新築の家や鉄筋造のマンション・病院に多いらしいです)。
しかしわたしは、人の意識(警戒心)も原因である気がしています。
明確な証拠はないですしオカルト的な妄想とも思っていますが、そう考えるに至った出来事がいくつかあるのです。
自家用車を停めておくとピシ音
わたしはいま妻と賃貸の戸建てに住んでいて、つい最近まで家の前の空き地に自家用車を1台ずつ停めていました。
平日の日中は妻が外で働いているため、わたしの車だけ駐車していたのですが、そのあいだ家で仕事(デスクワーク)をしているとよくピシ音が聞こえていたものです。
そして先日お隣の同じタイプの賃貸戸建てに新しい入居者が決まり駐車スペースが狭くなるため、わたしたち夫婦で1台の車を持つことになり(わたしの車は売却)、日中はわが家の車が駐車していない状態になりました。
するとなぜか家のピシ音が激減したのです。
いっぽう休日にわが家の車が停まっている状態で仕事をしていると、再びピシ音が聞こえ始めます。
わたしの住む家の車が停まっているかどうかで、ピシ音の有無も変わっているような具合なのです。
確証はありませんが、こうした現象は近所の人の意識が原因なのではという気がします。
わたしの家の左隣りまたは正面にみえる家(賃貸ではない別の家)の人が、わたしの存在を意識したときにピシ音が起きているように思えるわけです。
ご近所トラブルはとくにないので、もしかしたらわたしの無駄な警戒心に反応してその人たちもわたしを意識(警戒)してしまっているのかもしれません。
(わたしは監視恐怖症も発症して以来、家の中にいても周囲を警戒してしまう癖があります。)
人は自分のほうに注意を向けられると、その相手に注意を返したりするものです(たとえば人の視線を感じると、その方向にいる人を見返したりします)。
ピシ音はそうした意識のやり取りが原因で起こるのかもしれません。
洗濯物を外に干しているとピシ音
これもいま住んでいる戸建て賃貸の家の話です。
腫れた日・曇りの日にかかわらず外に洗濯物を干していると、家での仕事中に壁のピシ音が結構な頻度で聞こえてきます。
しかし晴れている日でも洗濯物を外に干していない状態だと、不思議なことにピシ音があまり聞こえてこないのです。
前述の車の話と同じく、この現象も近所の人の意識が関係しているのかもしれません。
洗濯物を干す場所はすぐ右隣りの家に面していますので、おそらくその家の人がわたしを意識しているのではと妄想してしまいます。
その人とも別にトラブルはありませんが、やはりわたしの警戒心を(潜在的に)察知して警戒し返していると思えてしまうわけです。
晴れの日でもわたしが外に洗濯物を干していない場合は、右隣りの家の人は「わたしが外出中」と判断し警戒心を解いている気がします(だからピシ音もほとんど聞こえてこない)。
ちなみに雨の日は、ピシ音がいつもと同じくらいの頻度で発生します。
雨が降っていたら外で洗濯物が干せないのは当然なので、右隣りの人は「わたしが在宅中の可能性もある」と意識しているのかもしれません。
ちなみに、こうした家でのピシ音は、いま住んでいる家に引っ越す以前の物件でも高頻度で聞いていました。
木造の戸建てアパートはもちろん、鉄筋づくりの頑丈なマンションでも同様の現象が多かったです。
わたしが監視恐怖症になり周囲の家・部屋を異常に意識し始めてから、家鳴りの回数が明らかに増えました。
自分が人を警戒するとピシ音
さらにピシ音は自分の家以外でも発生し、また相手が他人でなくても生じるようにも思います。
やはりわたしの人への警戒心がきっかけで発生しているようなのです。
たとえば以前に郵便局へ行ったとき、わたしは対人恐怖症でもあるので待合室でソワソワと周囲の人を警戒していました。
すると突然、建物内の壁が大きく「ピシッ」と鳴ったのです。
驚いて周囲を見わたすと、受付の職員がチラッとわたしのほうを(用もないのに)見たようでした。
おそらくその職員がわたしの警戒心に気づき、向こうも警戒し返したのかもしれません。
また、そのとき一瞬ピリッとした緊張感があったと記憶しています。
いままでの経験を振り返ると、どうやらピリッとした場面ではピシ音が発生しやすいようです。
そして相手が家族であってもピシ音は発生します。
在宅中わたしが妻の存在を警戒してしまったとき、高確率で部屋の壁や床がピシッ、ミシッと鳴るのです。
これもわたしの警戒心がきっかけで起きている現象という気がしてなりません。
ピシッ、パキッ、ミシッなどの家鳴りは基本的には自然現象でしょう。
しかしいっぽうで、わたしの身の回りの出来事をふまえると、人の意識や警戒心もひとつの原因なのではとも考えています。
量子物理学の世界では、意識が量子の動きに影響を与えるという見解もあるようです(昔NHKの番組で特集されていました)。
これが本当なら、人を潜在的にせよ意識することで空気中の量子運動が変化し、部屋の天井や壁にゆがみを生じさせるのかもしれません。
ピシ音は、ノイズキャンセリングイヤホンで大音量の環境音楽を聞いていても防げない音です。
雑音の合間を縫うかのように聞こえてくるピシ音は、量子レベルの微細な音の集まりでもある気がします。
よって、上述の見解はあながち嘘でもないのではないでしょうか。