気温的にはまだ夏が終わらない9月の下旬に、夫婦でオーロラを見に行ってきました。
旅先はカナダ北部の小さな地方都市、イエローナイフ。
元引きこもりのわたしにとって、オーロラ鑑賞はもちろん北アメリカ大陸への上陸も初めてのことです。
地球上でオーロラを観測しやすい地域は日本から遠く離れており、しかも現地へ行けたとして必ず見られるわけではありません。
なので、オーロラ観測確率が高いイエローナイフを選びました。
北欧でもオーロラが見えますし観光の見どころは多く魅力的に思えますが、オーロラに遭遇できなかったら本末転倒ですからね(苦笑)。
こうした選択に間違いはなく、イエローナイフ現地では滞在した5日間(厳密には4夜)すべてでオーロラを観賞できました。
夏季ならではの逆さオーロラを見られて良かったですし、まさかのオーロラ爆発にも遭遇しています。
そしてイエローナイフを出発する際には、オーロラより貴重といわれる虹が出現。
今回の旅は奇跡と思えるような出来事が多くありました。
イエローナイフ旅行のスケジュール
- オーロラ旅行記(初日):出国~カルガリー~イエローナイフ空港
- オーロラ旅行記(2日目):ラッサム島探検と初ノーザンライツ
- オーロラ旅行記(3日目):B&B滞在・国際交流と逆さオーロラ
- オーロラ旅行記(4日目):イエローナイフ街歩きとオーロラ爆発
- オーロラ旅行記(5日目):YK旧市街散策と最後のオーロラ・天体観測
- オーロラ旅行記(6日目/最終日):YKの虹~カルガリー空港~帰国
以上、全日程で6泊7日の旅行スケジュールです。
機内泊と乗り換え地のカルガリー空港での宿泊を除くと、イエローナイフ現地では4泊5日ほど過ごしました。
「3日間で1回オーロラを見られる確率が95%以上」といわれるイエローナイフへ行くなら、滞在日数を4日間以上(3泊4日以上の宿泊)にしておくと安心です。
2泊3日未満の日数しか確保できない場合は、オーロラ遭遇確率の高い春分の日・秋分の日あたりを旅行日に設定すると良いでしょう。
わたしたちも秋分の日を挟む形でイエローナイフに滞在し、おかげでオーロラ爆発に出会えました。
なお今回も例にもれず、ツアー参加ではなく個人旅行です。
パリ旅行などとは違ってイエローナイフには観光スポットがほとんどありませんので、旅行計画を立てるのは簡単でした。
ただツアー不参加の場合は、どこでオーロラを観賞するのか考えておく必要があります。
わたしはGoogleマップを利用して鑑賞スポットを決められましたが、時間がない方や土地勘の無い方は旅行会社のオーロラツアーに参加した方が無難でしょう。
どうしても個人でオーロラを見たいなら、市街地から離れた場所(人工の明かりが少ない・夜空がきれいに見える所)に宿泊するかレンタカーを借りてオーロラハンティング(オーロラを探しながらのドライブ)をするのがおすすめです。
わたしたちは国際運転免許を持っていないので、イエローナイフ郊外の宿を拠点にオーロラ鑑賞しました。
9月のイエローナイフの天気
9月の日本はまだまだ暑いですが、イエローナイフの9月は晩秋から冬の季節です。
9月下旬ごろにはもう冬で、平均最高気温は10度前後、最低気温は0度前後となっており、ダウンジャケット・コートなどの防寒着が必要になります。
もちろん昼間より深夜のほうが寒いので、オーロラ鑑賞するなら上記の服装のほか手袋・ネックウォーマー・ニットキャップといった防寒着も欠かせません。
ただイエローナイフの9月は真冬のような極寒ではなく、晴天率(晴れの天気の確率)もふまえれぱベストシーズンといえます。
2月や3月も晴天率は高いですが、平均最低気温がマイナス20度前後とすこぶる低くなっています…。
防寒具のレンタルは必須で旅費が増えますし、積雪のある日は移動も大変でしょう。
イエローナイフのそのほかの気候の特徴としては、秋に限らず天気が変わりやすいといわれています。
昼は曇りや雨でも夜はすっきり晴れていたりしますので、早い段階でオーロラをあきらめてしまわないよう要注意です。
また風が強く、 風速10メートルを超えるときも何度かありました。
防寒用の服装をしっかり着込んでいないと体感温度がさらに下がるので気をつけしましょう。
イエローナイフの雰囲気
イエローナイフは小さな街であるため、中心部でも静かな雰囲気です。
郊外には別荘が立ち並び、落ち着いた空気感をかもし出しています。
逆に言うと観光客以外の人や車の往来は少なく、にぎわいはありません。
気温の低さや曇り空もあいまって、対人恐怖症のわたしでもさびしい気持ちになりました(苦笑)。
正直、オーロラ以外に魅力的な特徴がない街なのです(逆にそれが個人的に好きだったりもするんですが)。
このように大変のんびりした都市なので、治安も悪くないと考えて良いでしょう。
昼間の市街地をひととおり歩いた感じでは、治安の悪そうな場所は見当たりませんでした。
ただイエローナイフでも浮浪者のような人が歩いており、声かけに応じないよう注意は必要です。
また夜にオーロラ鑑賞をする際、レンタカーなどで人里はなれた地域へ行く場合も用心しておくに越したことはありません。
誰もいないところで犯罪者に襲われても助けを求められないですからね。
そのほか、昼夜を問わずグリズリーなどの熊も危険です。
言語については英語オンリーという印象で、カナダのもう一つの公用語・フランス語を話している人は見かけませんでした。
(標識や商品パッケージには両方の言語が併記されています。)
オーロラを見に来る日本人観光客が多いせいか、現地の店員やタクシー運転手は日本人慣れしているようでした。
だからといって日本語が通じるわけではなく(笑)、個人旅行をするなら英語力ないし通訳機器は必須になるでしょう。
イエローナイフ旅行にかかった費用
大人ふたりでイエローナイフへ行った旅費は、合計で35万円くらいでした。
費用の内容としては、航空券代がおよそ26万円、宿泊費がおよそ6万円、食費がおよそ1万5千円、おみやげ代がおよそ5千円、タクシー代・コンビニ代などの雑費がおよそ1万円です。
9月のイエローナイフツアーの相場が現地4泊で40万円以上するので、個人旅行の方が予算を安くできると思います。
ポイントはやはり航空券と宿ですね。
バンクーバー経由でなくカルガリーまたはエドモントン経由でイエローナイフへ行き、現地ではホテルでなくB&Bなどの安宿に泊まることをおすすめします。
またイエローナイフまでの航空券の価格について、明らかに安い時期というのは存在しません。
エアカナダがイエローナイフ行きの国内路線を独占しているため、今後も大きく値下げされることはないでしょう…。
ただ、早めに航空券を探し始めたほうが安く入手できるのは確かです。
なお、イエローナイフの物価は高いと感じました。
レストランもスーパーも日本の2割増しくらいの価格です。
イエローナイフという街が、流通経路にとぼしい辺境の地にあるせいなのかもしれません。
イエローナイフ現地での所持金
イエローナイフ滞在中は、クレジットカードのほかに現金(カナダドル)も1万円分くらい持ち歩きました。
地方の店だとカード未対応の場合が多いと考えたからです。
しかし外国人観光客の多いイエローナイフでそんな心配は不要で、実際に現金を使ったのはタクシー利用時のみでした。
タクシーでもカード払いできますが、そのときはなぜかカードが通らず急きょ現金で支払うことになったのです。
いざというときに備えて、現地の通貨を所持しておくことは大切ですね。
ちなみに両替は、いつものとおり出発前に空港で済ませておきました。
イエローナイフを歩いていて両替所は目に入りませんでしたので、事前にカナダドルを用意しておいたほうが無難です。
イエローナイフ旅行の持ち物リスト
参考までに、9月のイエローナイフへオーロラ旅行する際に持っていくと良いものをリスト化しました(防寒着・防寒具については天気の項目に記述があるため省略しています)。
わたしはオーロラ初体験の素人ですが、「オーロラを見に行くなら夏(または秋)のイエローナイフ」と自信をもっておすすめします。
鑑賞確率の高さを実感しましたし、湖に映る逆さオーロラは夏のイエローナイフならではの絶景です。
北欧で寒い思いをしてオーロラが見れなかった人は、ぜひ夏か秋にイエローナイフを訪れてみてください。
ちなみに半年ほど前に階段から落ちて海外旅行に行けなくなったんですが、そのときの行き先がイエローナイフでした。
今回ようやくオーロラを体験でき、これで晴れて妊活・子育ての決意が持てます。
イエローナイフで目にしたさまざまな奇跡(オーロラ爆発・鑑賞率100%・虹など)は、わたしの決心をうながすために起こったものと思えてなりません。