イエローナイフ・オーロラ旅行の初日は、ほとんど移動のみでした。
しかし厳密にはパリのときとは違い、日付変更線の関係で移動に2日を費やしています。
まず成田空港からカルガリー空港へ行き、カルガリー市内で少し滞在したあとイエローナイフ空港へ向かうという行程です。
エア・カナダでカルガリー空港へ
成田からイエローナイフへ行くには飛行機を利用しますが、(イエローナイフ市内にある)イエローナイフ空港までの直行便は存在していません。
カナダ国内の都市を経由した便のみです。
わたしたちは航空券代を安くするため、カルガリー乗り換えのエア・カナダ便を選びました。
出発時刻は午後4時すぎ。
今回はパリ旅行のときのような忘れ物がなく逆にかなり早く成田空港に着いたため、空港ラウンジを利用してみることにしました。
「IASS Executive Lounge 」という、クレジットカード所有者専用のラウンジです。
空港ラウンジの利用は初めてでしたが、成田空港のこのラウンジは期待を下回りました…。
ソフトドリンクやアルコール飲料1杯分が無料なのは良いと思います。
しかしプライベートな空間でゆっくりくつろげるのかと思いきや、他人との距離感が近くて対人恐怖症のわたしは少しも落ち着けなかったです。
そんな微妙なラウンジを後にし、いよいよエアカナダの飛行機に搭乗。
座席のほうは一番うしろの席を事前に予約していたので、対人恐怖症的にも視線恐怖症的にも安心です。
窓の外は雨のなか、カルガリーに向け出発~。

エア・カナダの機内サービスについては、おおむね普通でした。
座席の大きさ、シートピッチ、アメニティグッズのどれもが平均レベルという印象です。
目立ったサービスは何もありません。

ひとつ斬新だったのは、機内泊の際にCAさんたちがわたしたちの横の列の客席(空席)で仮眠をとっていたことです。
いままで20回以上さまざまな飛行機に乗りましたが、客の前でCAが堂々と横になる光景は見たことありません(汗)。
そういえば離陸後しばらく経ってから、CAに「前方にもっと良い席がありますので良かったら移動しませんか」と提案されたんですよね。
もしかすると客席の最後尾をCAの仮眠スペースにするために、わたしたちに移動してほしかったのかもしれません。
だとしたら、いくら多様性社会・カナダとはいえ客に対してちょっと失礼じゃないかと思うのですが…。
さて機内泊の時間が終わり窓のブラインドを開けてみると、眼下にはカナダの山岳地帯が広がっていました。
緑の少ない灰色の峰々は日本人のわたしには珍しく、カナダの大自然の力強さを感じさせられます。



やがて景色は田園風景に移り変わり、だんだんと市街地も見えてきました。
現地時間の午前11時ごろカルガリー空港に到着です。



ここでイエローナイフ行きの飛行機に乗り換えるわけですが、同じエア・カナダ便を利用するため預け入れ荷物の引き取りは不要でした。
手荷物のみの楽な状態で、乗り換え便を待つことができます。
カルガリーでホテル休憩(デイユース)
カルガリーでの待機時間は8時間以上。
しかし入国手続きや乗り換え手続きの時間を除くと実質6時間ほどしかありません。
空港から離れたカルガリー中心部を観光するには不十分に思えますし、空港で待ち続けるのも体力的・精神的に疲れます。
そこで、空港からほど近いホテル「Ramada Plaza by Wyndham Calgary Airport Hotel」(ラマダプラザ・カルガリーエアポート・ホテル)のデイユースプランで休憩することにしました。
(「HotelsByDay」というデイユースプラン専門の海外サイトで事前に予約しておきました。)
このホテルを選んだのは、近隣にアルバータ牛のステーキハウスがあったからです。


…ところが空港出口のバス停で待っていても、ホテルの送迎バスが一向に来ません(汗)。
30分以上まってもバスが来ないので、英語留学経験のある妻にホテルへ直接電話してもらいました。
(その電話をかけるときも、わざわざお金を崩して公衆電話を使っても繋がらないし、空港インフォメーションセンターの職員に電話を貸してもらうよう頼んだりと大変な手間で、妻の怒りがメラメラと…滝汗)

電話してみると、送迎バスのタイムスケジュールとホテル予約サイトの説明が食い違っていることが発覚…。
結局、高い料金(を払ってタクシーでホテルへ向かう羽目になりました(15分乗車で3000円もしました…)。
ようやく到着したラマダプラザホテルは、やや古びたシティホテルでした。
客室は清潔に保たれていますが、古臭さがあります。
前述のとおり送迎サービスも微妙ですし、宿泊用途ならおすすめできません。

とはいえプライベートな個室で、つかの間の休息がとれました。
対人恐怖症者にとって公共の場に居つづけるのは苦行なのですよ…。
アルバータ牛ステーキを実食
少しリフレッシュしたところでホテルをチェックアウトし、ホテルそばのステーキハウス「Cattle Baron」(キャトル・バロン)で晩ごはんを食べました。
注文したのは「Cowboy Rib Steak」(カウボーイ・リブステーキ)というアルバータ牛ステーキ(お値段42カナダドル)。
一人前でも結構な大きさで、日本人だと大人ふたりで食べるのでも精一杯のボリュームかもしれません。
案の定わたしたちはこれだけでお腹がいっぱいです。

歯ごたえがかなりあり(悪い意味でいうと肉が固く)噛み応えがあるので、満腹中枢が簡単に刺激されてしまいます(笑)。
味付けは塩・コショウのみのシンプルなもので、アルバータ牛の肉のうまみを体験できて良かったです。
ただ、味・価格・店の雰囲気を総合的に評価すると普通のレストランという感想しかなく、わざわざ足を運ぶ価値はないでしょう。
ほかに注文したサラダ・ワインや付け合せのパンもいたって普通です。
また余談ですが、応対してくれたウェイターの男性が頻繁に咳払いをしていて咳・咳払い恐怖症のわたしには結構こたえました…。
わたしは自己視線恐怖症もありつい人をジロジロ見てしまう癖があるんですが、その男性もはわたしの視線にイライラしていたように思います。
国土が広ければそこに住む人の心もおおらかだろうと考えていましたが、それは勘違いだったようです(苦笑)。
深夜のイエローナイフ空港へ
少しブルーな気持ちのままホテルに戻り、送迎バスで再びカルガリー空港へ。
午後9時発のエア・カナダ便に乗ってイエローナイフ空港を目指します。
イエローナイフ行きの飛行機はプロペラ機で、これまでジェット機しか乗ったことのないわたしにとっては初めての小型機。
空港ロビーから見てみると機体が小さく、強風にあおられたらバランスを崩しそうに思えました。

ロビーで搭乗時刻を待つあいだは。体力温存のため仮眠をとりました。
イエローナイフに到着したら徹夜でオーロラ鑑賞をするからです。
飛行機に乗り込んだあとも、離陸後しばらくして仮眠、仮眠、仮眠…。
無事に着くのか不安でしたしエンジン音がうるさくて深く眠れなかったのですが、体を休ませることが大事と考え目をひたすら閉じ続けました。
そして2時間半後、「ポーン」とシートベルト着用のアナウンスが。
イエローナイフの点々とした街の灯りを窓の下に見ながら、イエローナイフ空港に午前0時ごろ到着です。

深夜にも関わらず、空港内はたくさんの観光客と現地のツアーガイドなどで賑わっていました。
さすがオーロラの聖地・イエローナイフですね。

日本からイエローナイフまでの旅路は予想どおり長かったです。
しかし、パリ旅行で初めて乗り換えをしたときのような疲労感はありませんでした。
トラブルはあったものの、乗り換え地でのホテル休憩は正解だったと感じます。