今回のパリ旅行では、初日と2日目の朝まで移動のみです。
エティハド航空機で成田からアブダビ空港に向かい、そこで飛行機を乗り換えてシャルル・ド・ゴール空港に到着。
そして電車でパリ市内のパリ北駅へ行き、宿泊先ホテルにチェックインしました。

エティハド航空でアブダビへ

どこへフライトするにしてもそうですが、直行便(目的地へまっすぐ飛ぶ便)より乗り継ぎ便(途中で1回以上の乗り換えがある便)のほうが航空券の価格が安くなります。

わたしたちは旅費をできるだけ節約したかったので、エールフランスなどの直行便ではなく中東系の航空会社「エティハド航空」の乗り継ぎ便を利用することにしました。
ほかの乗り継ぎ便(とくに中国系・韓国系・ロシア系の航空会社のもの)より事故が少なく、また機内サービスの評判も悪くありません。

今回搭乗したパリ行き・アブダビ乗り継ぎのエティハド航空機は夕方ごろの出発だったので、お昼すぎに自宅を出ました。
が、成田空港へ車で向かう道中で忘れ物に気づき30分以上のタイムロス(汗)。
早めに家を出ておいて良かったです。

さらには空港内でパスポートを紛失(滝汗)。
出国手続きや手荷物検査を終えて搭乗ロビー近くのカフェでまったりしていたら、エティハド航空の搭乗受付カウンターから呼び出しを受け「お客様のパスポートと思われる物が届いております」と連絡をいただきました。
どうやらカフェでの注文時にパスポートを手元に置いたままレジを立ち去ってしまっていたらしく、ほかのお客さんが空港の係員か誰かに届け出てくれていたようです(本当に感謝です)。

日本だからこのような幸運が起きたんでしょうが、海外の空港だったらどうなっていたかと考えるだけでゾッとします…。
海外旅行も5回目ということで油断していたのか、それとももう脳が老化し始めているのか(笑えない)。
早くもトラブルが続き、いま振り返ればこのときすでに今後の運命(トラブルだらけの旅)が決まっていたのかもしれません。

写真:エティハド航空の座席タッチパネル
エティハド航空機に初搭乗

さて、エティハド航空のフライトは評判どおりなかなか快適でした。
想像していたほどシートピッチはせまくなく背もたれが結構スライドするので、足をかなり前に伸ばせます(身長173cmの場合)。
今回は合計18時間超の長距離フライトですが、一度も足に疲れを感じたことはありません。

またヘッドレストの横に出っ張りが付いていて、となりの乗客からの目隠しのようにもなっているようです。
脇見恐怖症もちの身として助かります。

機内食については、ごくごく普通の味。
ただ、これからしばらく和食がおあずけになるせいか、塩さばの味が体に染みわたりました(笑)。

写真:エティハド航空の機内食「さばの塩焼きセット」
味は普通でも妙に感動します

機内エンターテイメントは充実していて、長い移動時間でも退屈しません。
ワールドカップのハイライト動画や、サッカーやラグビーのライブ中継がおもしろかったです。
付属のヘッドホンはノイズキャンセリング仕様となっていますが、さすがに自前のソニーノイズキャンセリングヘッドホンのほうが性能は上でした。

アメニティグッズも豊富で、耳栓やアイマスクのほかに靴下や歯みがきセットまで付いてきたのは初めてです。
全身を包むサイズの大きなブランケットもあり、温かくして機内泊ができます。
枕はデカすぎて使えませんでしたが…。

初めての乗り換えでCDGへ

10時間以上のフライトの末、現地時間の深夜1時ごろにアブダビ国際空港に到着。
ここから人生初めての飛行機の乗り換え(トランスファー)です。

写真:アブダビ国際空港
夜のアブダビ国際空港

……といっても、乗り継ぎ先の便もエティハド航空だったので手続きは簡単でした。
手荷物検査を受けたあと搭乗ゲートに向かうだけです。
アブダビ空港の検査では靴まで脱がなければいけないのが驚き(笑)。

アブダビ空港の内部
斬新なデザインの空港インテリア

検査通過後ロビーで1時間ほど待機したのち、シャルル・ド・ゴール国際空港(略称:CDG)行きのエティハド航空機に乗っていよいよパリを目指します。
フライト時間は約8時間です。

機内のサービス内容は変わらず悪くありません。
食事は洋食(チキンソテー・マッシュポテト・パンなど)で、成田発アブダビ行きのときより若干おいしかったように思います(美食の国に向かう便だから?)。

しかし移動時間がここまで長いとなると、さすがにフライトの後半は精神的に疲れてきました。
やはり対人恐怖症の人間としては、せまい空間に他人と何時間も居続けるのは苦痛です。

疲労で意識が若干ぼんやりとしながら、ようやく(現地時間)朝7時すぎにCDGに到着…。
空港ターミナルのフランス国旗のイルミネーションを見たら、少しだけ元気が戻ってきた気がしなくもありません。

写真:シャルルドゴール空港ターミナル1のイルミネーション
国旗のイルミがおしゃれです

フランス最大の国際空港・CDGの入国手続きフロアは予想外に広くなく、入国審査の受付カウンターには結構な行列が出来ていました。
並んでいる人たちの顔つきを見た感じでは、日本人などのアジア系が少なくて中東系が多かったのは意外です。

結局45分くらい待って審査を通過し、いよいよフランスに入国!
とはいえ空港があるのはパリの北東20キロ以上に位置するロワシー=アン=フランスという小さな村です。
パリ市内へ行くにはまた移動しなければなりません。

電車でパリ市内(パリ北駅)へ

CDGから市内への移動手段には、大きく分けて電車とバスの2種類があります。
わたしたちは、移動時間の短い電車のほうを選びました(そのぶん車内の治安(とくに朝・晩)は良くないようなんですが)。
宿泊先ホテル最寄りのパリ北駅まで、RER(郊外鉄道)のB線を使っての移動です。

ところが空港内の駅に向かったら、なんと工事中…。
フランス国鉄(SNCF)の係員が構内を多数うろついていたので英語で聞いてみたら、「バスで別の駅に向かってそこからのB線でパリ市内へ向かって」と案内されました。
フランスに着いたらさっそく旅行スケジュール遅延のトラブルが発生したわけです(苦笑)。

写真:CDG鉄道駅の工事案内図
空港内の駅は利用不可(バツ印が付いてます)

しかもバス移動がわりと長く(15分くらい)、着いた先の駅から市内への電車は各駅停車…。
パリの北部は治安が悪いそうなので、その地域の住民が乗り降りする各駅電車には乗らないほうが安全なのです。
差別するつもりはありませんが、車内は黒人の方々ばかりで物騒な雰囲気を感じたのは否めません。

警戒心MAXのまま乗車すること40分弱、やっとパリ北駅に到着できました(ここまでの移動時間の合計は22時間ほど…)。
しかしまだまだ油断は禁物。
駅の構内や外にはガラの悪そうな黒人の若者や汚い格好をしたホームレスらしき人が多数たむろしていて、治安の悪さをヒシヒシと感じます。

写真:朝のパリ北駅
パリ北駅

旅行前は「まぁ大丈夫でしょ」と楽観視していましたが、別のエリアのホテルのほうが安全なのは間違いないでしょう。
パリ北駅を起点に近郊の観光地(オーヴェル・シュル・オワーズ、プロヴァンなど)や国(イギリス、ベルギー)へ行くならともかく、パリ市内中心の観光なら北駅周辺のホテルはおすすめしません。
ただ個人的には、北部に滞在したことでパリの現実を垣間見ることができた気もしています。

ひとつ目の宿泊ホテル「ホテル アルベール プルミエ」

パリ旅行で宿泊したひとつ目のホテル「ホテル アルベール プルミエ」(Hotel Albert 1er)は、パリ北駅から徒歩5分の場所にあります。
駅の南口(いちばん混雑している出口)に出れば、左方向にホテルの建物がうっすら見えるので見つけやすいです。

……が、わたしたちはその南口を探す際にかなり迷ってしまいました。
パリの駅には日本のような構内図が少なく、どこがどういう出口なのか初心者には見当がつきません。

妻に怒られながらなんとか出口を発見したんですが、そこは西口(汗)。
地上でガイドブックの地図を広げて、遠回りでホテルへ向かう羽目になりました。
(後で気づいたのですが、B線でパリ北駅に到着した場合、駅構内で人の流れが多い場所に突き進んで改札を通って前方に見えるエスカレーターを登ると南口に出られます。出口すぐに「斜めに傾いた家」のアート作品があります。)

写真:パリ北駅の南口にある「傾いた家」
パリ北駅南口に建っている傾いた家

そんなこんなで、ホテルに着いたときはもう午前10時ごろ。
到着日の観光計画が再び狂いました。
旅行にトラブルは付き物でしょうが、それにしても起きすぎです(苦笑)。

しかも予約時にホテル予約サイトを通じてアーリーチェックイン(通常の時間より早めのチェックイン)を了承してもらっていたはずなのですが、なぜかそれが受け入れてもらえませんでした。
「予約サイトからそのようなリクエストは聞いていない」の一点張りだったのです。
長旅で疲れているなか受付の人と英語で交渉する気力はなかったので、仕方なく荷物を預けてそのまま観光へ行くことに…。

その内容は後日の記事で書くとして、「ホテル アルベール プリミエ」の簡易レビューをしてみます。
ざっくりいうと、立地の良い普通のビジネスホテルといった感想です。

部屋は予約サイトで見た印象よりもだいぶせまく、大人ふたりが泊まるには窮屈でした。
ベッドが部屋の大部分を占め、歩けるスペースが十分にありません。
収納も少なく自分のキャリーケースを広げて物を出し入れすることになるので、余計に部屋がせまく感じました。

お風呂については、シャワースペースしかなく貧相な印象です。
ただ、その横にある洗面台とトイレも含めて清潔には保たれていました。

部屋からの眺めは悪いといっていいでしょう。
ほとんど向かい側の建物しか見えません。

写真:「ホテル アルベール プリミエ」の部屋からの眺望
閉塞感ハンパないって!

ホテルには無料WiFIのサービスもありますが、まったく使い物にならない遅さでした。
こういうときのためにやはりレンタルWiFiルーターは利用すべきですね。

立地はなかなか良いと感じました。
パリ北駅から近いですし、地下鉄のマジェンタ駅が目の前にあります(パリの主要駅のひとつ・サンラザール駅まで一駅で行けます)。

ただ、やはり夜にもなると周辺の治安がいっそう気になったのは確かです。
旅慣れた人にだけおすすめのホテルなのではないでしょうか。

旅行が始まるやいなや、多数のトラブルが発生することになりました。
このあともさまざまな事件が散発しますのでご期待ください(苦笑)。