先日、人気テレビ番組『アメトーーク!』の「ビビり-1グランプリ」という企画を見たんですが、やらせっぽい内容だなぁと感じました。
神経症(いろんな物事に対して過剰に反応する病気)に悩むわたしの立場からみて、あんなに神経過敏だったら芸能生活を送れるわけがないと思うからです。

ビビり-1グランプリの企画内容

ビビり-1グランプリは、「ビビり芸人」(小心者・神経質)といわれている芸人さんたちにドッキリを仕掛け、彼らのリアクションをみて楽しむというもの。
アメトーーク!の人気企画で、特番時期などによくやっています。

ドッキリの仕掛けはいろいろあるんですが、ざっくり分類すると以下のような内容が中心です。

  • どこかから勢いよく人・虫・鳥が出てくる
  • 物が落ちる・倒れる
  • 急に音が鳴る
  • 背後から話しかけられる
  • ビックリ箱 (中から物が飛び出す)
  • ビリビリグッズ (さわると電流が流れる)

ビビり芸人が芸能生活を送れている不思議

何かにビビる猫

ドッキリ仕掛けの内容をみてみると、「ビックリ箱」・「ビリビリグッズ」以外は日常生活でもありえるシチュエーションですよね。
道の曲がり角で他人とバッタリ会ったり、とつぜん電話が鳴ったりすることはあります。

ところがビビり芸人さんたちは、そうしたドッキリにものすごいオーバーリアクションをしていました。
飛び跳ねたり奇声をあげたり泣いたり…。

あれらの反応が本当だとしたら、まともに芸能生活が送れていないはずです。
神経症のわたしからすると、ああいうドッキリに遭遇したら確実に精神がすり減っていきます。
とくに「急に音が鳴る」のは、雑音恐怖症になるほどストレスフルなものです。

先日のビビり-1グランプリの放送で、飲食店にてオッサンがわざとくしゃみをして芸人を驚かせるというシーンがありました。
あれと同様に、わたしも人の咳や咳払いにものすごくビックリしてしまいます。
おかげで咳・咳払い恐怖症になり、現在も日常生活が満足にできていません(もちろん飲食店も苦手です)。

いっぽうビビり芸人さんたちは毎日のようにテレビや舞台(つまり人前)に出ていますし、既婚者や子持ちの方も結構います。
普通あんなに神経過敏だったら芸能生活はおろか日常生活・子育ても困難ですよ。

なのでビビり-1グランプリでの彼らのリアクションが全部わざとらしい演技のように感じるのです。
おそらく、番組を盛り上げるためのやらせでしょう。

やらせに思えても楽しめる

しかしビビり-1グランプリがやらせだとしても、わたしは演出だと割り切って楽しんでいます(笑)。
驚かされる側の芸人さんたちには少し同情しますが、リアクション芸の大会として見れば結構おもしろいです。

神経症で悩む者の立場からみて共感できる部分も多いですし。
たとえば緊張して口元が「への字」になっていた芸人さんとか、気持ちがよくわかります。
わたしも外出すると、緊張感で口がへの字になったりするんですよ(妻からよくツッコまれます)。

あと恐怖心からオネエ化する芸人さんについても、なんとなく共感できました。
わたし自身、脇見恐怖症などの対人恐怖症になってから女々しい性格になってしまった気がするからです。
恐怖にさらされ続けると男は乙女になってしまうのかもしれません(苦笑)。

その道のプロ(笑)であるわたしから見れば、アメトーーク!のビビり-1グランプリはやらせだと思います。
あれほど神経過敏なのは病的ですし、本当に病気(神経症)なら芸能人として活躍できていないでしょう。

ちなみに同番組の「運動神経悪い芸人」という企画もわざとらしい演技が多いですね。
やらせと感じてもおもしろいのはおもしろいんですが。
どちらの企画でも演出がエスカレートしてきているので、芸人さんがケガしないことを祈ります。