わたしは昔から猫背でしたが、対人恐怖症の諸症状(視線恐怖症など)を発症してからさらに猫背になりました。
人目を避けたいとの考えから、自然と自分の身を隠すような姿勢になったんでしょう。
しかし逆に猫背のほうが目立つと気づいてからは、少しずつ姿勢の改善に取り組んでいます。
具体的な方法は以下の5つです。
1. 人前でも堂々とする
前述でも少し触れましたが、対人恐怖症になると人目から逃げるかのように背中を丸めがちですよね。
なのでわたしたち対人恐怖症者が猫背を改善するには、逆に人前で堂々とすることが一番の方法でしょう。
周囲にビクビクせず堂々とした心持ちでいれば、自然と胸が張って背筋が伸びた姿勢になります。
歩いているときも、立っているときも、座っているときも猫背になりにくくなるはずです。
当然の話ですが、背中を丸めても実際のところは自分の存在を隠せるわけではありません。
むしろ猫背の姿勢の人のほうが、普通の人からすれば目につきます。
それなら「見られてもいいや」と開き直って堂々としていたほうが賢明でしょう。
猫背が改善されますし、人から不審な目で見られることも減って一石二鳥ですよ。
胸を張っていられるほど自分に自信を持てなくても、虚勢で構いません。
堂々とした姿勢をこころがけているうちに、気持ちがそれに追いついてきます。
2. 視野をせまくしない
1.の方法と少し似ていますが、周囲の人を気にしすぎて視野をせばめようとしないことも大切です。
脇見恐怖症や自己視線恐怖症に悩んでいるなら、とくに注意しておきたいポイントといえるでしょう。
脇見恐怖症の場合、隣りの人が無駄に気になってしまうと自分の視野をせまくしようと顔を下に傾けすぎて猫背になります。
自己視線恐怖症なら、前方から人が歩いてきたときにやはり顔をうつむき背中が丸まったような具合になりがちです。
こうした癖がついてしまうと猫背が悪化しかねません。
隣りが気になっても、頭の位置を下げずにいること。
目の前の視界に人がいても、顔は前方に向けたままでいることを心がけましょう(「視線恐怖症で苦手な場面の対処法その1. 道・通路」も参考にしてみてください)。
3. 良い姿勢を保つ
ここからは、対人恐怖症に関係のない一般的な猫背改善法になります。
やはり姿勢を良くして、そのままの状態を保つことは効果的ですね。
ただ「良い姿勢」といっても、背筋を伸ばそうとしていては長続きしません。
具体的な方法はいろいろありますが、あごを引いて肩を開き、骨盤(腰のあたり)に上半身をのせるイメージでいるのがおすすめです。
わたしには顔のあごを引く動作が効果テキメンで、たったこれだけで背中の丸みが解消されます。
幼いころから写真撮影などでカメラマンに「あごを引いて」とよく言われていた理由がわかりました(苦笑)。
姿勢を保つのが難しい場合は、猫背矯正グッズに頼ってみるのもアリでしょう。
わたしも床に座るときなどは猫背矯正クッションを使っています。
4. 視点は下に置く
対人恐怖症で家に引きこもっていることが多いと、パソコンやテレビをみる機会が多いですよね。
その際、画面をみる視点をやや下に置けば猫背になりにくいです。
視点が下がることで自然とあごが引いた姿勢になり、背中が丸まらなくなるでしょう。
デスクトップパソコンやテレビなら、モニター(液晶画面)の上部に視点を置きます。
モニターの高さを調整したり、椅子や机の高さを調整したりして、目線とモニターの上部の高さを同じようにすればOKです。
ノートパソコンの場合はモニターが小さいので、モニター全体を見下ろす感じで視点を置きましょう。
また、車を運転する際は、フロントガラスの上下中央がちょうど自分の目線と同じ高さになるように調整します。
シートの座面の高さを調整したり、難しい場合はクッションなどを使うのも効果的です。
5. 視力を改善する
目が悪いなら視力の改善も有効でしょう。
物が見えにくいと、前かがみになり背中を曲げがちですからね。
パソコンやテレビをみる位置(視点)を変えても、視力が悪ければ意味はありません。
メガネをかけるなりコンタクトレンズをつけるなりすれば、前かがみで物を見る必要がなくなります。
ブルーライト(パソコンの画面から出る光)を軽減してくれるメガネやコンタクトレンズもありますので、目の健康を守るという意味でもおすすめです。
レーシック手術で視力そのものを回復するという方法もありますが、手術に失敗した人も多いようですし慎重に検討したほうが良いでしょう。
わたしは一般のメガネのほか視力回復メガネ(ピンホールメガネ)もたまに使って、なんとか手術なしで視力を回復できないか試しています。