2回めのソウル旅行は2日目に入りましたが、1日目と同様にたいして観光しませんでした。
朝食にサムゲタンを食べたあとホテルに戻りひと休みをし、夕食にプルコギを食べただけです(苦笑)。
土俗村でサムゲタンを実食
有名な韓国料理のひとつ、参鶏湯(サムゲタン)。
もち米や高麗人参(にんじん)などの入った鶏肉をまるごと煮込んだスープのことですね。
サムゲタンのお店はソウル市内にたくさんあり、なかでもとくに人気の『土俗村』(トソッチョン)に行ってきました。
前日のいざこざのしこりがまだ残っていましたが、ちょっと遅めの朝食でおなかペコペコだったのでケンカする元気はありません(笑)。
地下鉄で梨泰院(イテウォン)駅から最寄りの景福宮(キョンボックン)駅へ向かいます。
駅を出て北に進み、『GS25』(韓国のコンビニチェーン店)がある角を曲がると土俗村はもう目の前です。
歴史を感じさせる外観は、さすがサムゲタンの名店というたたずまい。
韓国の伝統家屋である韓屋をリフォームした店がまえになっているそうです。
建物の内部には中庭もあったりして、食事だけでなくちょっとした観光も楽しめました。
お座敷の部屋に案内され、さっそくサムゲタンを注文。
食前の人参酒を飲みつつ、サムゲタンの到着を待ちます。
テーブルには定番のキムチが置いてあり、わたしはキムチが苦手なんですが土俗村のそれは食べられました(とくにカクテキがおいしい)。
待つこと10分くらいでサムゲタンが運ばれ、いよいよ実食です。
まずはスープから…う~ん、薄味だ…。
1回めのソウル旅行で食べたコムタンといい、韓国の白系スープはなぜ味が薄すぎるんでしょうか(日本のみそ汁がしょっぱいだけ?)。
主役の鶏肉は結構おいしかったです。
食感はやわらかくてプリプリで、まさにコラーゲンを補給しているという感じ。
高麗人参やナツメなどの漢方薬はおいしくはないですが、健康度が上がっている気がして悪くありません(笑)。
サムゲタンがそもそも好物ではないわたしでも、また韓国でサムゲタンを食べるなら土俗村がいいなと思っています。
ひとりで新村まで電車移動
サムゲタンを食べたあとは、滞在先の『I.T.W. Hotel』へ戻り夕食の時間までひとりで待機することに。
旅行前に彼女といざこざがあったせいか、彼女が「(対人恐怖症で)つらいならホテルで休憩してていいよ」と気づかってくれたのです。
ホテルで休憩しているあいだ彼女は、弘大(ホンデ)という東京の渋谷のようなエリアを観光していました。
しかし「楽あれば苦あり」。
休憩中、彼女から電話があり難題を突きつけられました(とくに設定せずとも韓国国内では日本の携帯電話を使った通話ができます)。
難題はこうです。
「夕食の時間になったら、お目当てのプルコギの店がある新村(シンチョン)駅前周辺で現地集合。」
てっきりホテルまで迎えに来てくれると思っていたわたしは、それを聞いて一気に緊張がMAX。
外出することさえ恐怖を感じ引きこもっていたわたしが異国の地で単独行動するわけですから…。
慣れないソウル地下鉄での乗り換えも心配でした。
ただ、旅行前のいざこざの件もあり、またドタキャンして彼女を困らせるわけにもいきません。
覚悟を決めて、現地の集合時間に遅刻しないよう新村駅へ向かいました。
梨泰院駅から6号線で合井(ハプチョン)駅へ行き、2号線に乗り換えて新村駅という流れです。
ひとりで電車に乗ったのは、再就職を目指して東京に行ったとき以来8年ぶりくらいだと思います。
これだけ期間が空いていると、逆に予想していたほど緊張しませんでした(苦笑)。
乗客の視線が気になったものの、途中下車してトイレに引きこもりたくなる衝動は起きなかったです。
このころの時間帯はちょうど帰宅ラッシュで、車内も駅内もたくさんの学生やサラリーマンで満員状態。
なんだかわたしも現地の韓国人になったような気分になります(笑)。
こうした人ごみも我慢できたのは、彼女に会いに行くという目的に意識を集中できていたからかもしれません。
新村駅に着き、出口への階段をかけ登るとそこには彼女の姿が…!
一気に安心感が湧きあがりました。
彼女は「ドタキャンして来ないかと思ってたよ」と言いながらも、わたしがひとりで来れたことにうれしい様子。
ソウルの旅でまたひとつ対人恐怖症のリハビリができたような気がします。
イェンマッ・ソウルプルコギで実食
難題をクリアし、次はお楽しみの晩ごはんです(人前での外食も苦手なんですけどね…汗)。
新村駅前の西江(ソガン)通りを南へしばらく進んでいき、『イェンマッ・ソウルプルコギ』に到着。
いまわかったんですが、地下鉄6号線の広興倉(クァンフンチャン)駅から行ったほうが近いですよ。
ちなみに「イェンマッ」とは、「昔ながらの味」という意味だそうです。
イェンマッ・ソウルプルコギは、ソウル旅行のガイド本ではあまりみかけません。
しかし地元ではとても人気で店の前では行列が出来、店内に入るまで30分くらい待ちました。
彼女と会話しているあいだ何かの拍子で「反日」と口に出したところ、ほかの客のおじさんがめっちゃこっちを見ていた気がします(韓国のネトウヨなのかもしれない…汗)。
店外からもみえますが、店内はたくさんの客で大盛況でした。
グループ客が多く、みんなお酒を飲んでにぎやかな雰囲気です。
店の中央には調理場があって、仙人のように長い白ひげのおじさんがプルコギの下準備をしていました(この店の名物キャラなんだとか笑)。
頼んだのはもちろんプルコギ。
仙人おじさんが盛り付けたプルコギの具材を、テーブル真ん中の鉄板で焼いていきます。
ジューッ、ジューッ。
焼いているうちからおいしいのがわかりますよ、はい(笑)。
実食してみると、やっぱりうまい!
さすがは韓牛(韓国の国産牛肉)といった味です。
ネギの入ったタレに付けて食べるとさらに絶品~。
味はすき焼きに近く、日本人の口にも合うと思います。
最初はビールを飲んでいましたが、ご飯が食べたくなったので追加注文。
ご飯との組み合わせもやっぱり最高でした。
葉っぱ(サンチュ)で巻いて食べてもおいしかったです。
ソウルの中心部(明洞(ミョンドン)など)から離れているのが難点かもしれませんが、食べてみる価値はあります。
新村駅のとなりが弘大入口(ホンデイック)駅なので、弘大の街歩きを楽しむついでに寄ってみてはどうでしょうか。
おわかりのとおり、ソウル旅行の2日目は基本的に食事しかしていません(苦笑)。
でも個人的には、ひとりでの電車移動は大きなイベントでしたし自信にもなりました。
わたしと彼女のあいだでは「新村の奇跡」と呼んでいます。