対人恐怖症や視線恐怖症で日々つらい思いをしていると、学校に行きたくなくなりますよね。
または「本当は行きたいのに対人恐怖症のせいで行けない…」という人もいるでしょう。
わたしも高校生のころ脇見恐怖症を発症してから授業中は寝たふりばかりしていましたし、大学生のころ対人恐怖症を本格的に発症してからは講義をよく休んでいたものです。
この記事では、そうした精神的に苦しい状態での対処法を考えてみました。
同じような悩みを抱えている小学生や中学生に向けても書いてありますので、ぜひ読んでみてください。
どのくらい「行きたくない」のか
小中学生・高校生・大学生に共通の対処法として、まずは「どのくらい学校に行きたくないのか」、現状を把握しましょう。
それにおうじて対処法も変わります。
「行きたくない」と思いながらも、毎日なんとか学校に行けているのか。
それとも「行きたくない」という気持ちが強く、実際に学校を休んでいる(不登校になっている)のか。
前者なら、そのまま学校に通い続けたほうが良いです。
苦手な場面に立ち向かい続けることで、対人恐怖症(視線恐怖症)克服のヒントがみえてくるかるかもしれません(「対人恐怖心(「こわい」という感情)の落ち着かせ方・抑え方」という記事も参考にしてみてください)。
対人恐怖症は、逃げていては決して克服できない病気です。
後者なら、いまの環境を変えるべきだと思います。
小中学生ならフリースクール、高校生なら通信制高校、大学生は中退を検討しましょう。
わたしの経験上、つらい精神状態のまま同じ環境にとどまり続けても対人恐怖症が深刻になるだけです。
小学生・中学生はフリースクールに通おう
不登校になるほど対人恐怖症が悪化している小学生や中学生は、いまの学校に籍を置いたままフリースクールに通ってみましょう。
「フリースクール」とは、不登校の子どもでも通いやすいよう配慮されている学習施設のことです。
こちらのページに全国のおもなフリースクールの一覧が載っているので、近くのスクールの公式ホームページなどを見てみてください。
実際のところ、小学校や中学校に不登校でも卒業資格はもらえます(小中学校は義務教育なので、卒業できないなんてことは滅多にないです)。
だからといって不登校のまま何もしないでいるのは絶対におすすめしません。
勉強したり運動したり友だちと遊んだりしておかないと、大人になったとき苦労するからです。
不登校でも高校には行きたい(高校生活をおくりたい)と考えているなら、なおさらフリースクールに行っておきましょう。
ほとんど家に引きこもっている状態でいきなり学校生活を送るのには無理があります。
フリースクールに通いながら少しずつ対人関係に慣れていったほうが安心ですよ。
高校生は通信制に転校しよう
不登校をするほど対人恐怖症に苦しんでいる高校生は、通信制の高校に転校しましょう。
通信制高校なら、ほとんど自宅にいながら高卒資格を取得できます。
『ズバット通信制高校比較』というサイトでは、自分に合う通信制高校を見つけることが可能です。
いま通っている高校を休学するのはおすすめしません。
休学したぶんだけ留年しやすくなりますし、留年すれば学校生活がさらにつらくなるからです(留年者は年齢差などの理由からどうしてもクラス内で浮いてしまいやすいです)。
通信制高校では転校前の学校で取得した単位を引き継げるので、休学とは違ってスムーズに進級できます。
勉強面がとくに不安な人は、いわゆる「サポート校」と呼ばれる学習支援施設も利用すると良いでしょう(通信制高校の「サポートコース」も同様です)。
ちなみに高校中退の道もありますが、個人的には避けるべきだと考えています。
中卒だと就活や婚活で不利になるなど、なにかと偏見の目にさらされるためです。
学歴コンプレックスを原因として余計に人目が気になり、対人恐怖症がさらに悪化しないとも限りません。
大学生は中退しよう
不登校の状態になるほど対人恐怖症が慢性化している大学生は早めに中退をしましょう。
中退して自分の将来のために時間を使い、行動したほうが有意義です。
「対人恐怖症で大学を休学するくらいなら退学したほうがマシ」という記事にも書いていますが、対人恐怖症者は大卒資格を十分に活用できないと思います。
無理に大学を卒業してホワイトカラーのサラリーマンになれたとしても、対人恐怖症のままでは組織での仕事が務まらないからです。
日常的に人と接しながら働くのは過酷に感じるのではないでしょうか(実際、わたしは公務員をクビになりました)。
対人恐怖症でもできそうな仕事といえば警備や配達などですが、これらの仕事は大卒資格が必須ではありません。
いまはネット上にもさまざまな仕事があり、それらも学歴とは無関係です。
やはり対人恐怖症者にとって大卒資格は、無理して取得する価値のあるものとはいえないでしょう。
むしろ大卒という肩書きは自分を苦しめたりもします(わたしが昔そうでした)。
「◯◯大学まで出て何をしているんだ俺は…」みたいな感じで、自己嫌悪感がさらに強まってしまうわけです。
学校に行きたくなくても毎日なんとか通えているなら、もう少し頑張ってみましょう。
ちょっとしたきっかけで対人恐怖症や視線恐怖症を克服できるかもしれません。
不登校など、しばらく学校に行けていないなら早く環境を変えましょう。
いまの学校がすべてではないです。
別の道はたくさんあります。