わたしは高校2年で脇見恐怖症になり、受験勉強をしていくなかで少しずつ対人恐怖症の諸症状(視線恐怖症など)を発症していきました。
その経緯を振り返ってみて、「勉強より大事なこと」があったのではないかとたまに後悔します。
いま対人恐怖症や視線恐怖症になりかけている受験生(とくにガリ勉タイプの方)は、以下の5つを心がけておくべきです。
大学を目指す高校生・浪人生だけでなく、高校受験・中学受験を控えている中学生・小学生もぜひ参考にしてみてください。
1. 人づきあいを大切にする
対人恐怖症になりかけていると人づきあいを避けがちにもなりますが、むしろ大切にしましょう。
受験勉強で忙しいのを言い訳にして人との接触から逃げていると、人への慣れがなくなっていき対人恐怖症が本格的に発症してしまいます。
言い訳などではなく本心で受験勉強を優先させたい場合も注意が必要です。
日々の人間関係において自己中心的な思考になってはいけません。
「対人恐怖症になりやすい人の特徴(性格・成育環境・生活習慣)」という記事で書いていますが、そうした考え方は被害妄想の増大につながる恐れがあります。
わたしの場合、脇見恐怖症を発症してから友だちを避けるようになり、どんどん人への(潜在的な)恐怖心が強くなっていきました。
また(思春期のせいもありますが)親とのコミュニケーションが少なくなり、脇見恐怖症の悩みを誰にも相談できず精神的につらかったです。
2. 将来を考える
将来を考えずただ闇雲に受験勉強していてはストレスがたまり、余計に対人恐怖症が発症しやすくなります。
現段階で対人恐怖症になりかけている自覚があるなら、将来についてしっかり考えておきましょう。
自分がどんな職に就きたいのか、どの進学先でどのような勉強をしたいのか把握しておくことは大事です。
目標が定まれば受験のストレスは減り、対人恐怖症発症のリスクも下がります。
そもそも対人恐怖症になりそうな状態で進学する必要はないのかもしれません。
(参考記事)「対人恐怖症の高校生は無理に進学せず仕事の勉強をしよう」
進学以外の選択肢を考えてみるのも有意義です。
3. 規則正しく生活する
受験勉強の時間が足りないと感じても、規則正しい生活を保ちましょう。
睡眠、食事そして運動をおろそかにするとメンタルヘルスがさらに不安定になってしまいます。
睡眠時間は7時間くらいを確保し、午後0時までには就寝しておきたいところです。
夜ふかしをしすぎるとセロトニン(不安感をやわらげる脳内物質)の分泌量が減ってしまいます。
食事は必ず1日3回とり、ゆっくりよく噛んで食べましょう。
急いで食べると消化に悪いですし、心が落ち着きません。
とくに運動は大事で、ほかにはないストレス解消感を得られます。
部活などをやっていないなら、近所をウォーキング・ジョギングするだけでも効果的ですよ。
4. 読書する
読書も勉強と同じくらいかそれ以上に大事だと考えています。
本を読む行為にはストレス発散の効果があるといわれていますし、いろんな著者の考え方・視点を知っておくのは将来を考える点でも有益です。
とくに小説を読んでいると登場人物の心情を想像する力が身につきやすいので、現実世界での対人スキルも養えるでしょう。
人づきあいを大切にするのがどうしても難しいなら、まずは小説の読書から始めてみると良いかもしれません。
また、もちろん読書は受験勉強にも役立ちます。
読解力や語彙力が上がれば、国語や英語の成績向上にもつながって一石二鳥ですね(そのほかの科目でも意外と大切な力ですし)。
5. 息抜きする
勉強「より」というほどではありませんが、息抜きも大事です。
対人恐怖症になりやすい人は基本的に生真面目(まじめすぎる性格)なので、強く心がけておく必要があります。
受験勉強は我慢大会ではありません。
無理して努力したからといって、必ず合格できる保証はないのです。
確実に残るのは精神面への悪影響でしょう。
適度に息抜きををしたほうが対人恐怖症の発症を予防できますし、勉強の能率も上がります。
入試直前期はさておき、1週間に1日は休日を設けたほうが良いですよ。
以上の5つは、わたしが受験生だったころにやらなかったことでもあります。
あのときは勉強バカという感じで、それら5つの事柄には見向きもしませんでした。
その結果どんどん自己中になって人を避け続け、自分ひとりでストレスを溜め込んでいき最終的には対人恐怖症の発症にまで至ってしまったのです。
現在進行形で対人恐怖症・視線恐怖症になりかけている高校生(浪人生)・中学生・小学生は、ぜひわたしを反面教師にしてください。