いまから1年くらい前に、『オカムラ』というオフィスメーカーの「クルーズデスク」を買いました。
後傾姿勢(椅子に座ってうしろにのけぞる形)で仕事をするために購入した一品です。
もともと同社では、『Cruise & Atlas』(クルーズ・アンド・アトラス)としてデスクとチェアをセット販売しています。
わたしはすでに後傾姿勢用の椅子(『エルゴヒューマン プロ』)を持っていたので、デスクだけ単品購入しました。
そこで当記事では、1年間ほど使ってみた感想(簡易レビュー)を書いてみます。
良い点と悪い点(微妙な点)に分けてまとめました。
クルーズデスクの良い点
オカムラのクルーズデスクを使ってみて良いと感じた点は、全部で5つです。
後傾姿勢に合う
当然かもしれませんが、やはり後傾姿勢に合います。
天板(机のいちばん広い部分)を斜めに傾けることで後方にのけぞりながら仕事ができ、なかなか快適です。
よくある水平な(フラットな)机だと、後傾した際に伸ばした足を机にぶつけてしまうことが多々ありました。
クルーズデスクは天板の傾斜を考慮した設計になっているので、思いきり体をうしろに反らしても足がぶつかりません。
ただ、ひとつ惜しいのはエルゴヒューマンプロとやや合わない気がしないでもないという点です。
やはりクルーズデスクとセット販売されているアトラスチェアを使うのがベストなんでしょうね。
エルゴヒューマンプロはデスクに対して座面がやや高いためか、後傾したくても上半身が少し前傾姿勢になってしまいます。
腰痛や肩こりが改善された
クルーズデスクを使い始めてから基本的に後傾姿勢が維持できているおかげで、腰痛や肩こりが大きく改善されました。
水平な机で仕事をしていたときに感じていた、腰や肩の緊張(バキバキ感)があまりありません。
とくに腰痛については、クルーズデスクを導入して以来まったく解消されたといってもいいレベルです。
そのため長時間の座り仕事が苦痛ではなくなりました。
以前は座って5分もすると席を立ちたくなったものですが、いまは1時間以上は平気な感じです(それでも健康のため定期的に休憩を入れていますが)。
リラックスしすぎて逆に眠くなったりするのは短所かもしれません(苦笑)。
腕が疲れない
天板が広いのもクルーズデスクの良い点です。
腕(肘から先の部分)を乗せた状態でパソコンのキーボードを打てるので、腕全体が疲れなくなります。
とくに天板を斜めにして後傾姿勢を保ちながら腕を載せると楽です。
いままで普通の水平机にアームレストを使ったことがありますが、どうも不安定でイマイチでした。
クルーズデスクなら天板が腕をしっかりと支えてくれるので、キーボードがとても打ちやすいです。
天板の傾斜などを調節できる
前述のとおりクルーズデスクは天板の傾斜を自由に調節できます。
後傾姿勢が好きなわたしでも紙に書くときなどは前傾姿勢なので、この機能はなかなか便利です。
また、サブ天板(モニターなどを置く場所)の高さも5段階で変えられます。
天板とサブ天板を調節しながら、自分に合う姿勢・ポジションを探すと良いでしょう。
ちなみに、人によっては後傾姿勢だけで十分という場合もある気がします。
そういった方は、同じオカムラ社製の『Shift』(傾斜天板テーブル)で十分なのではないでしょうか。
細かい配慮がある
後傾姿勢で仕事するため買ったクルーズデスクですが、細かい配慮がいろいろとあるのも好きです。
まず配線ダクトが付いていて、乱雑になりがちなケーブル類をすっきりまとめられます。
クルーズデスクでは足を前に伸ばして座りますが、配線ダクトのおかげでケーブルに足が触れてイラッとすることがありません。
また、デスクの各パーツに丸みがあるのも良い点です。
組み立て・分解のときにケガをしにくいですし、着席・離席時にうっかり手や足をぶつけてしまっても痛くないかと思います。
そのほかサブ天板の裏側がフラットなのも、モニターアームを設置する際などに便利です。
一般的な机だと天板裏に金属の棒があったりして、モニターアーム設置の際に邪魔ですからね。
クルーズデスクの悪い点
オカムラのクルーズデスクを使ってみて悪い(または微妙)と感じた点は、全部で4つです。
椅子を引くのが面倒
クルーズデスクの天板を斜めにして使う場合、椅子をデスク側に引くときが少し面倒かもしれません。
天板前部のくぼみに深く入る形で座るため、そのままの姿勢だと椅子を前に引きにくいです。
姿勢をいったん前傾に戻して椅子を引くか、天板の左右にに両手をかけて前方に引っ張る感じで椅子を動かすかだと思います。
わたしは後者の方法をよくやっていますが、そのせいでデスク全体がたまに動いてしまうのが厄介です。
天板に物を置けない
わたしは天板をいつも斜めにしてクルーズデスクを使っているため、そこには物をあまり置けません。
キーボードとトラックボールは滑り止めが付いていて大丈夫なんですが、スマホ、メモ帳、メガネやティッシュ箱などは滑り落ちてしまいます。
とはいえ、逆にこの特徴のおかげで机まわりがスッキリしているのも確かです(笑)。
サブ天板には物を置けるので、必要最低限の収納スペースは確保されていると思います。
腕が蒸れやすい
クルーズデスクは基本的に腕全体を乗せて使うため、やはり腕がジメッと蒸れやすいです。
とくに湿気の多い季節や夏などは、気分の良いものではないかもしれません。
そのせいか、クルーズデスクに替えてからエアコンの使用頻度が上がった気がします(苦笑)。
自分の腕の皮脂で天板を汚すのは嫌ですので…。
(ちなみに季節を問わず、デスクの使用後はいつも除菌ウェットティッシュで天板を掃除しています。)
重い
普段は気になりませんが、普通のオフィス机とくらべてかなり重いです。
男でも組み立てるのにひと苦労しました。
部屋のレイアウト変更などでデスク全体を移動したいときは一度、分解しないと無理でしょう。
引っ越しをするときも業者さんに分解・組み立てを頼んだほうが無難だと思います。
クルーズデスクには良い点だけでなく悪い(微妙な)点も多少ありますが、全体的には満足できる使用感です。
後傾姿勢でパソコン作業をするようになってから、ブログの記事を書いたり企画を練ったりするスピードが向上しました。
ちなみにわたしは、いわゆる「スタンディングデスク」も導入しています。
頭を使う仕事はクルーズデスクで行い、単調な作業は立ちながらの姿勢で行うことが多いです。